オシャレな遊びとして、生涯にわたって付き合える趣味として、競い合いながら上を目指すインドアスポーツとしても楽しめるビリヤード。その幅広く奥の深い世界と魅力を紹介してきたこのコーナーもいよいよ最終回。ここでは、2月24日~26日(土̶月)に渡って『バグース六本木店』と『バネバグース渋谷宮益坂店』で行われたスペシャルなトーナメント&イベント『第26回関東レディースオープン』と『BATTLE of CHAMPIONS』の模様を見ながら、そこに溢れていたビリヤードという素晴らしい『文化』の魅力を改めて紹介していきます。Enjoy more billiards!!
球が奏でる色んな音だったり、トーナメントでの緊張感だったり、トッププロのモノ凄いプレーを観た時だったり、アフター5の食事&お酒&ビリヤードの時間だったりと、ビリヤードには、人それぞれに『最高!』と思える沢山の瞬間があります。そう、老いも若きも男も女も、どんなやり方でアプローチしても楽しみが見出せるのがビリヤードという『文化』なのです。
これまでこのコーナーでは、5回にわたってビリヤードワールドの魅力を紹介してきましたが、2月24日~26日までの3日間、そんなビリヤードの素晴らしさの全てが詰まっていたのが『バグース六本木店』と『バネバグース渋谷宮益坂店』の2つのビリヤード場だったのです。
バグース六本木店では男子の『関東オープン』、女子の『関東レディースオープン』が同時開催されました
バネバグース渋谷宮益坂店では、スペシャルイベント『BATTLE of CHAMPIONS』が行われました
2月24日(土)、『日本プロポケットビリヤード連盟』(JPBA)のプロ公式戦の会場としても使われることの多い東京都港区の『バグース六本木店』では、日本全国から女子プロが集って戦われるランキング対象公式戦『第26回関東レディースオープン』の予選が行われました。
オープンの名の通り、この試合にはアマチュアプレイヤーも出場することができるので、関東近郊の女子アマプレイヤーにとってもチャレンジしがいのあるビッグトーナメントです。さらに今年の大会には、ポケットビリヤード界の女王、イギリスのアリソン・フィッシャーが特別出場するというサプライズもありました。フィッシャー効果もあって今年の出場者は86人、さらに予選日にも関わらず早くから大勢の観客が会場に足を運んだこともあって、会場のテンションは上がりっぱなしの一日となりました。
関東レディースオープンには世界の女王、アリソン・フィッシャーが特別参戦
「フィッシャーのプレーを近くで見たい」「できればフィッシャーとキューを交えたい」と思って出場したアマチュア選手もたくさんいて、競技として真剣に取り組む女子プレイヤー達にとっては、この上ない機会になったようです。もちろん、初めて生フィッシャーを観たという観客も含め、会場の全てが、スポーティなコスチュームを身に纏い、世界一美しいフォームとストロークで次々に的球をポケットしていくフィッシャーの最高レベルのプレーを堪能したことは言うまでもありません。
翌日の25日(日)、引き続きバグース六本木店を舞台にして素晴らしきビリヤードワールドは続きます。関東レディースオープンでは、楽々と予選を通過したフィッシャーが再びファンの前に登場。さらにこの日はJPBA東日本男子のトップレベルトーナメント『第35回関東オープン』の決勝トーナメントも同時開催。ここには男子のトップランカーだけでなく、フィリピンの次代を担う若手ナンバーワンのジェフリー・イグナシオもいて、観戦スポーツとしてトップレベルのビリヤードが楽しめる環境が提供されました。
フィッシャーは、さすがワールドクラスという素晴らしいプレーを見せて見事優勝
そんな中でフィッシャーは、威風堂々、気高き女王そのままのプレーで見事に優勝。男子はJPBA男子トップの一角である羅立文が精密機械とも称されるほどの正確無比なプレーを見せて勝利。ビリヤードのトーナメントはお昼から夜までの長時間になることが多く、ベスト16戦や準々決勝から決勝戦に向けて徐々に盛り上がっていくのが通常なのですが、この日は初戦となったベスト16から表彰式までの間、会場は熱気に包まれたままの状態で、ファンもスペシャルなトーナメントデーを満喫した様子でした。
世界トップのプレーを見ようと、この日は大勢のギャラリーが六本木店を訪れました
この2日間には、トップレベルの環境で「プレーする」こと、それを「観て楽しむ」という競技スポーツ、A公式戦の開催が予定されていますし、以前に紹介したように、それだけでなくバグース各店でビギナー向けのトーナメントからペアマッチまで様々なレベルのイベントが行われています。「プレーして楽しむ」と「観て楽しむ」はビリヤード文化の2つの大きな柱ですから、これから挑戦してみようという方は、まずはここからビリヤードワールドへ足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。
トッププロ達が戦うトーナメントは、観戦スポーツとして見応え十分。ぜひ一度会場で体感してみて下さい
競技と観戦の醍醐味を存分に味わった翌日の26日(月)、今度は極上のエンターテインメント空間が東京都渋谷区の『バネバグース渋谷宮益坂店』に出現しました。
世界の女王・フィッシャー、プロ通算100勝以上を挙げ、現在も女子プロ界を牽引し続ける日本の女王・梶谷景美、2011年男子ナインボール世界王者でバグース専属のの赤狩山幸男と2017年JPBA男子MVPの大井直幸。
4人のトッププロプレイヤーの競演をメインにして行われた『BATTLE of CHAMPIONS』は、実に華やかで楽しい、ビリヤードの魅力が一杯に詰まったショーイベントとなりました。
左から、イベントMCを務めた西尾祐プロ、出演者である大井直幸、梶谷景美、アリソン・フィッシャー、赤狩山幸男の4名のプロ。通訳&試合解説で参加した福田豊プロ、スタッフとしてイベントをサポートした渡辺剛史プロ
『(株)バグース』ではこれまでも折に触れて観戦型のビリヤードイベントを開催していますが、今回のメンバーはその中にあって超弩級と言ってはばからない豪華さで、4人のプレーはもちろん超一流。
まさに、世界トップクラスのビリヤードを息遣いも聞こえる間近な距離で見ることができるという貴重な機会となったのです。
メインイベントが行われたのは、テーブルが1台設定された見やすさ抜群の吹き抜けスペース
この日のイベント開始時刻は19時。仕事終わりで楽しむにもちょうど良い時間で、バグース自慢のディナービュッフェとドリンクがセットになったパッケージということで、会場にはオシャレかつ大人な雰囲気が漂います。そんな中、当日のMCである西尾祐プロによる出演プロの紹介からスタートしたイベントはまず、関東レディースオープンでは残念ながら実現しなかった2人の女王、梶谷vsフィッシャーの対決からスタート。
長年に渡って世界の舞台で競い合ってきた女王対決
緊張感たっぷりだった前日とは変わって、観客達はドリンク片手にリラックス。時に大きな声援や口笛を飛ばしながら戦いを見つめます。また、この日はビリヤード初心者でも試合を楽しめるようにと、FMラジオが配られ、西尾プロと福田豊プロによるわかりやすい解説が配信されました。
こんなシチュエーションでは、トッププロとして「魅せる」ことも十分に意識している2人。スーパーハイレベルなプレーに変わりありませんが、そこに存分に観客を沸かせる要素もトッピングしながら試合を進めて行き、結果は7―6で梶谷の勝利となりました。
ギャラリーからの歓声と拍手の中で梶谷プロが勝利
会場に食欲をそそる香りとともに数々の料理が並べられ、パーティーな雰囲気もしっかり仕上がった頃、イベントは試合後のビュッフェタイムに突入。ここでは主催のバグースによる粋な演出が会場の雰囲気をさらに温めました。
バグース自慢のディナービュッフェ
フィッシャーがこのイベントの2日前に誕生日を迎えたこともあって、バグースからのスペシャルなバースデーケーキと全員で歌うハッピーバスデーのプレゼント。一気に和んだ会場は、この後1時間ほど、ギャラリーが美味しいフード&ドリンクを堪能しながら、フィッシャーを始め出演プロ達からサインをもらい、記念撮影を楽しむ時間が続きました。
フィッシャーにはサプライズでスペシャルバースデーケーキが贈られた
一緒に写真を撮ったりサインをもらったりとプロと交流する時間もたっぷり取られた
そして、イベントのトリを飾ったプログラムは梶谷&大井組vsフィッシャー&赤狩山組による、ナインボール、5ラック先取、交互ブレイクのペアマッチ。上手い、速い、面白いの三拍子が揃った対戦は、4人のハイレベルなプレーと絶妙の掛け合いに、拍手と歓声と笑いがプラスされた何とも贅沢なビリヤードショーとなりました。
世界チャンピオンがラックを組んで世界女王がブレイク!
上手い、早い、面白いのペアマッチは梶谷&大井ペアが勝利
こうしてあっという間の3時間半は過ぎ、出演プロそれぞれがギャラリーや主催の(株)バグースへの謝意を含めてイベントの感想を話し、西尾プロの挨拶をもってイベントは無事終演となりました。
最高のプレーと、表情や仕草や言葉を通じてトッププロ達がイベントで魅せてくれたものと、これを受け取って時に真剣な眼差しとなり、時に笑顔が溢れたギャラリーから感じたこと。それは誰もが自分なりのアプローチとスタイルで長く付き合うことができて、浅瀬から底なしの深奥まで、どこにでも面白さを見出せるビリヤードって、やっぱり素晴らしいということでした。
さて、バグースで行われたトーナメントとイベントの3日間を通して紹介してきたビリヤードワールドはいかがだったでしょうか。このコーナーはここで終了となりますが、日本全国には、今回の企画に全面協力を頂いたバグースはもちろん、それぞれの「ビリヤード」が見付けられて、一人でも仲間と一緒でも生涯にわたって楽しめる場所がたくさんあります。まずはビリヤード場へ足を運んでみてください。そこには必ず、皆さんにピッタリの扉があって、あなたの手によって開け放たれるのを待っているはずです。
Hospitality & Entertainment をコンセプトに、ビリヤード、ダーツ、カラオケ、ネットカフェ、レストラン、シミュレーションゴルフなど様々なアミューズメントを幅広い層に向けて提供している人気のエンターテインメント空間。現在大都市圏を中心に、ビリヤードがプレーできる店舗を全国27ヵ所で展開中。(2017年3月31日現在)