10月13日(土)、神奈川県横浜市の『MECCA Yokohama』にて、大勢のキューファンと数多の名キュー達が集うイベント『Top Of Cues Nippon』(以下、TOCN)が開催された。
このイベントは一昨年の初開催から数えて第3弾となるイベントで、主催するのはキューメーカー『カーセンブロック』の世界的コレクターである松實伸之氏だ。カスタムキュー愛好家が自慢のコレクションを披露する形でそれぞれブースを構え、『ザンボッティ』や『タッド』、『サウスウェスト』など人気のキューが来場者に披露された。
また新潟より『ILC』と『9Hearts』、滋賀より『早川工房』、茨城より『HAKU』という3つの個性的な国内カスタムキューメーカーも出展し、カスタムキュー販売も行われた。これは、今回からの試みとなっており、キューファンにとってはメーカーと直接会ってキューの話を聞き、実物を見て購入を決めることができるという貴重な機会になっただろう。
さらにこのイベントではカスタムキューだけでなく、それぞれのコレクター達が収集してきた様々なビリヤードアイテムの展示も行われた。世界中、古今東西のチョークを集めたコレクションや古いビリヤード書籍などが並べられた。さらに、「お宝コーナー」と称して行われた古い雑誌やチョーク、ビリヤードアイテムなどの販売ブースも注目を集めた。
また、今回はそれぞれの出展者達がキューを持ち寄り、今年7月に逝去したキューメーカー、デニス・ディックマンの追悼ブースも設けられた。キューだけでなく写真やアイテム、以前にキューズ本誌で連載していた『GREAT CUE-MAKER TOURS』の記事などが並び、イベント参加者達は偉大なキューメーカーを偲んでいた。
手前の名札立てには「Dennis Dieckman」の文字
近年、多くのビッグキューメーカーが高性能なキューを次々にリリースしている中でも、カスタムキューへの注目度は上がりつつある。繊細な技術が光るインレイワーク、ノーマルシャフトと組み合わせた時の撞き味、銘木の美しさなど、様々な魅力にビリヤードファンがまた2きつつあるのではないだろうか。今後も継続して開催されていくこのイベントを通して、より多くのビリヤードファンがカスタムキューの価値を再発見していくに違いない。