東日本グランプリ第5戦@プールカイザー
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今季3勝目、GP初優勝を飾った栗林達
開幕から大井直幸3連勝の後、青木亮二が東日本移籍後2勝目を挙げて前半戦を折り返した東日本グランプリ。第5戦の決勝トーナメントが、昨年に続く開催となった千葉県習志野市の『プールカイザー』で行われた。
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会場となった『プールカイザー』
猛暑日となったこの日、前戦優勝シードの青木を筆頭に、開催店シードの
正崎洋行、第4戦終了時のグランプリランキングでトップの大井、2位
栗林達、3位
羅立文、5位の
土方隼斗ら16名が、テンボール、8ラック先取、勝者ブレイク(準決勝より7ラック先取)のフォーマットで頂点を争った。
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3位タイ・東條紘典
グランプリの抽選は、ランキング上位4名を第1シードとして、この4名が準決勝までは当たらない方式で行われており、第5戦のトップシードは大井、栗林、羅、土方。しかし今回はこの内、大井と土方がそれぞれ
照屋勝司、
東條紘典に初戦で敗れ、青木も
小寺裕史に敗れる波乱含みのスタートとなった。
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3位タイ・照屋勝司
さらにベスト8戦では、グランプリ決勝にプロとして初めて登場したルーキー、
小川徳郎が、初戦の
浦岡隆志に続き羅を撃破し、この日一番の安定感を見せていた照屋、勝負際で高い集中力を発揮していた東條も、それぞれ小寺、
高野智央を下してベスト4に進出。3人のいずれが優勝してもグランプリ初制覇となる展開となった。
そんな流れの中で、最後の最後にトップランカーの強さを見せて優勝をさらったのが栗林だった。栗林は初戦の
鈴木淳には8-2と快勝したものの、続くベスト8戦と照屋との準決勝ではともに大苦戦。両試合とも、ヒルヒルのハイボールでの相手ミスに助けられる形で勝利して、なんとか今季3度目となる決勝戦にたどり着く。小川vs東條の対戦となったもう一つの準決勝は、コンスタントにハイアベレージなプレーを続ける小川が、前の2戦に比べミスが多くなってしまった東條を7-4で下して、プロ初優勝にあと1勝まで迫った。
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準優勝・小川徳郎
迎えた決勝戦、苦しみながら「勝った」ここまでの3戦で、自分自身の状態をしっかり把握し、テーブルコンディションへの対応も終えた栗林がアンストッパブルなプレーを見せる。栗林が2-0と先行した第3ラックに小川に一度チャンスが回ったが、ここでのシュートミスからは栗林がマスワリ量産の一人旅で一気に6-0とリーチ。第7ラックのブレイクスクラッチから小川がランアウトして一矢報いたものの、最終となった第8ラックに小川に9番ミスが出てゲームセットとなった。
4連勝が必要であり、その全てが高い重圧を受けながらの戦いとなる決勝トーナメント。良い時も悪い時も全くブレることなく、修正とアジャストを繰り返しながら高い集中力を保ち続けてプレーした栗林。この日の戦いは、「勝てる」者と「もう一歩届かない」者を分ける大きな差の一つを、ギャラリーにはもちろん、次代のトップランカー達にも如実に示していた。
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栗林は今週、大井、土方、高野らとともにチャイナオープンを戦う
照屋勝司がギリギリまで栗林を追い詰めた準決勝戦と、栗林がその強さを存分に発揮した決勝戦は近日
CBNTにて配信の予定です。こちらもお楽しみに。