東海レディースビリヤードクラブ 30周年
6月17日(日)、愛知県小牧市の『小牧ハスラー』では東海レディースビリヤードクラブ(TLBC)の30周年記念撞球杯が開かれていた。
TLBCは、愛知西部・岐阜南部を中心に活動する全国でも珍しい女性限定のビリヤードクラブだ。月に1度例会を各地で行っていて、東海地方の女性ビリヤードファンなら誰でも入会を歓迎している。そんなTLBCは今年で30周年。めでたい節目を迎えるに当たり、部員達は1年前から年に1度の撞球杯を何か特別なものにしようと企画していた。
「賞典を大きくしてみては」、「女子プロを招待しよう」など様々な案が出る中行き着いたのは、「東海のたくさんのプレイヤーの方に楽しんでもらえる試合」だった。たくさんの人に楽しんでもらえるイベントということで、30周年企画は今回に限り男女ペアも参加可能なペアマッチのハンデトーナメントに。そしてどのクラスの方にも楽しんでもらいたいと、例年通りシングルスの撞球杯も同時開催。こうして30周年記念は、午前と午後の2部に分けて1日に2つトーナメントを行うプログラムになった。
若い選手達も活躍していた
TLBCの試合に出場するにはCSカードが必要となる。カードを作るには2000円かかり、それに加えて試合のフィーとなると出費の大きさに足踏みしてしまう人も多い。そこで、ペアマッチは本来フィーが1500円のところを、CSカードを今回取得する方は500円とした。また、ペアマッチの参加者は撞球杯のフィーを1000円引きにして、参加しやすいように工夫した。
結果、遠方から参加される方もいた周年イベントは、ペアマッチは22組、撞球杯には31名の方が出場され、大盛況となった。午前10時から始まったペアマッチは、時折笑顔も交じる賑やかなものに。その中で保・岸本ペアが見事優勝を果たした。
ペアマッチ入賞者 前後でペア、左から準優勝:福岡・西田ペア、第3位:山田・波田ペア、優勝:保・岸本ペア、第3位:丹羽・深見ペア
その後の撞球杯は一変して引き締まった雰囲気で進行した。ナインボールのハンデ戦である撞球杯は、TLBC内のポイントランキングにも影響する。午前のペアマッチで笑顔を見せていたプレイヤー達も凜とした表情で真剣勝負を演じていた。
撞球杯決勝戦の様子
撞球杯入賞者 左から第3位:小塚選手、優勝:島田選手、準優勝:原口選手、第3位:末次選手
多数集まった協賛も、「撞球杯に出ると、たくさんのお土産がもらえる」と参加者に感じてもらえるように、毎年の撞球杯で協賛を募ってきた活動の賜物だ。2つのトーナメントを1日のうちに開催するということで、閉幕が24時を回るのではという懸念もあったが、TLBC部員を始め多くの参加者の協力で21時には閉幕した。
たくさんの協賛品による参加賞
ここまでタフなスケジュールを組んでトーナメントを2つ開催したのは、「公式戦に出てもらうきっかけになれば」との考えからだ。ビリヤードを盛り上げたい、楽しさを共有したいという思いが参加者にも通じたからこそ成し遂げられたイベントだったのかもしれない。
東海からビリヤードを盛り上げるTLBCの活動は、35周年、40周年に向けてこれからも続く。