PREMIER SEVEN vol.0-1
ダブルスベスト4。左から3位タイ:
羅立文・藤枝直美(POOL LABO)、優勝:若江梨々花・Rahul Banerjee(キャノンボール大森店)、準優勝:川連一斗・藤平勇気(ルパン錦糸町店)、3位タイ:重松亮太・木村香織 (ルパン錦糸町店)
3月24日(土)に東京・池袋の『
ビリヤード・ロサ』にて今回で2回目となるイベント『PREMIER SEVEN vo.0-1』が開催された。ダブルストーナメントをメインに据えたイベントで、今回は44組88名が集結し、大いに盛り上がった1日となった。
ダブルストーナメントは予選リーグから始まり、ベスト16からはシングル・イリミネーションというフォーマット。ここで採用されたルールが今までにないスタイルのものとなっており、1球1点(9番のみ2点)で技術レベルによってハンディが変わるJPAナインボールルールをベースにしつつ、『9番を除き相手のシュートミス後はフリーボールから』というルールが加えられたものであった。
ペアルックの楽しそうな2人
守備的なショットに意味がなく、なおかつ目の前の1球に常に価値があるため全てのショットで緊張感が生まれ、ナインボールに新しいゲーム性を付与するルールだったといえよう。「球周り」と言われるような運・不運の要素が少なく、公平感のあるフォーマットでもあったと感じられた。また全てのレベルの参加者にとって勝つチャンスのあるルールでもあるだろう。参加者からは賛否あり、今後の調整の余地もありそうだが、テンポよくゲームは展開していき、スムーズにトーナメントが進行していく結果にもなったようだ。
このダブルスイベントでは若江梨々花・Rahul Banerjeeペア(キャノンボール大森)が川連一斗・藤平勇気ペア(ルパン錦糸町)を決勝戦で破り、優勝を果たした。
優勝の若江・ラフールペア
またプレミアセブンのイベントはこのダブルストーナメント以外にもいくつもあり、予選で敗退した参加者達も含めて丸一日楽しめるような工夫が凝らされている。まず1つは通常のナインボール、3ラック先取にて行われる『プレミアシングルス』。プロ達を含めたハイレベルなメンバーが参加し、その中で優勝したのは決勝で見事な3連続マスワリで
羅立文を破った
栗林達。
シングルスベスト4。左から3位タイ:川連一斗、準優勝・羅立文、優勝:栗林達、3位タイ:藤井寛美
他にもディズニーペアチケットや4Kテレビなどの豪華景品が用意された抽選会、2度も開催されたミニトーナメント、
土方隼斗や
栗林美幸、
藤井寛美が登場して数多くのアマチュアと対戦していた1ラックチャレンジマッチイベントなども開催された。さらにハイエンドカスタムキューまで揃えられた物販コーナーも設置され、大いに賑わった。
目玉景品のTVと一緒に良い笑顔
このプレミアセブンが従来のアマチュア大会などと大きく違うのは大きなテーマが「試合をする」ことではないということ。大勢の参加者がコミュニケーションを取ったり食事やお酒を楽しみつつ、レジャーとしてのビリヤードを満喫することが重視されたイベントだった。もちろん、ビリヤードの上手い・下手は関係ないし、単純にビリヤードを楽しみ、そのイベントを楽しむことに価値があるイベントだっただろう。
こちらも仲良くお揃いTシャツ
参加者からも「イベント自体の雰囲気が賑やかでワクワクするけど、試合をするという緊張感も楽しめるのが良い」というのが概ねの意見だっただろう。イベントの締めくくりには当日の写真を用いたエンドロールを流すなど、早々に敗退したプレイヤー達も丸一日楽しめるように工夫を凝らされていることも素晴らしい。
「イベント」としてのクオリティの高さが随所に施されていた今回の『PREMIER SEVEN vol.0-1』
ただ、このイベントはまだまだ発展段階にあるというのが主催の(株)ジャストドゥイットの考えだ。昨年に行われた同様のイベントが「vol.0」だったのに対して今回が「vol.0-1」だったのには「vol.1」の開催に向けてイベントがさらなる進化を遂げていくことを示すものとなっている。次回の開催は今夏に予定されており、まだ『本当の第1回』開催に向けてさらにブラッシュアップを遂げた形を見せてくれるのは間違いないだろう。