第50回寬仁親王牌全日本選手権
2年振り2度目の全日本制覇を果たしたヨハン・チュア(フィリピン)
17日に開幕した日本最高峰のポケットビリヤードトーナメント『第50回全日本選手権大会』。23日に男女準々決勝から決勝戦までが行われ、男子テンボール優勝にフィリピンのヨハン・チュアが輝き、女子ナインボールは現WPA世界女子ランキング1位の陳思明(中国)が制した。
陳思明も2011年以来2度目のタイトル獲得
男女16名が一斉に登場して行われた準々決勝、男子は全てが海外勢の戦いとなり、ここからチュア、ジュンダル・メゾン(フィリピン)、張玉龍(台湾)、劉海濤(中国)が勝ち上がり、準決勝の組み合わせはチュアvs劉、メゾンvs張となった。
女子準優勝:栗林美幸
女子ナインボール準々決勝には、
平口結貴、
藤田知枝、
栗林美幸、
梶谷景美、
土師理恵子、新保まり子の6選手が登場。ここで藤田vs新保、栗林vs土師のJPBA対決に勝った2人が準決勝へ。韓国のリム・ユンミとの接戦を落とした平口と、今大会で最も陳を苦しめながら、最後は世界ナンバーワンの攻撃力と正確性に押し切られた梶谷が敗退となり、藤田vs栗林、陳vsリムの組み合わせで準決勝が戦われた。
女子3位タイ:藤田知枝
大会も佳境の準決勝では、TVテーブルでの試合となったチュアvs劉の他、栗林vs藤田、陳vsリムが一方的な展開となり早々にチュア、栗林、陳が決勝にコマを進めた。メゾンvs張は序盤リードを取った張にメゾンが食らいつくハイレベルな激戦となったが、終盤で張を捉えたメゾンがファイナルへの最終切符を手にした。
大会最終日は祝日ともあり、会場内は熱気に包まれた
1週間の集大成となったクライマックス。この大舞台で大会中最も安定した強さを見せていたチュアと陳が、その力を存分に発揮する。まず序盤からロケットスタートを果たしたチュアは、時に会場が沸くスーパーショットを見せながら、メゾンに全く付け入る隙を与えないプレーで11-2でフィニッシュ。2015年に続き2度目の全日本制覇を果たした。
男子ベスト4。左から3位タイ:劉、準優勝:メゾン、優勝:チュア、3位:張
そして現WPA世界女子ランキング1位の陳もまた、ベスト32からの5試合で失点9で勝ち上がった力通りのプレーで栗林を圧倒。会場に詰めかけたギャラリーの期待を一身に背負って戦った栗林だったが、試合の滑り出しで犯した2度のスクラッチとシュートミスを許さず、得点を重ねた陳が9-1で2011年に続く、こちらも2度目の全日本タイトル獲得となった。
女子ベスト4。左から3位タイ:藤田、優勝:陳、準優勝:栗林、3位:リム
なお、チュアと陳が力を見せ付けた男女決勝戦は、11月25日より
CBNTで配信予定。また第50回全日本選手権大会の男女リポートを含んだ特集記事は12月7日(木)発売のCUE'S1月号でお届け予定です。