会場の『MECCA Yokohama』には多くのカスタムメーカーとキューが集った
10月14日(土)、神奈川県横浜市の『MECCA Yokohama』にて、日本のキューファン、そして名品達が一堂に会するイベント『Top Of Cues Nippon』(以下、TOCN)が催された。
これは昨年に開催されたイベントの第2弾で、主催するのは世界的『カーセンブロック』キューのコレクターである松實伸之氏だ。松實氏が所有する数多くのカーセンブロックはもちろんのこと、『タッド』、『ジナ』、『ザンボッティ』などの名作や国内ではまだ本数が少ない新興メーカー『トレードウェイ』などの、バリエーションに富んだラインアップが並んだ。
世界的な名作はもちろん様々なラインナップが展示された
また、新潟より『ILC』、滋賀より『早川工房』、茨城より『HAKU』と国内のメーカーも出展。さらに、ILCキューから派生し、その特徴的なデザイン「バックファイアー」を継承する新ブランド『9 Hearts』も登場し、注目を集めた。
さらに、キューだけではなく出展者自作の世界一大きなチョークや古いビリヤード書籍などのグッズも並び、中にはかつてのビリヤード場で用いられたクレイ(粘土)ボールも登場。イベントの途中には、それを使用してプレーし、現代のプラスチック製のボールとは異なる、音や動きも来場者を楽しませた。さらに、カスタムキューオーナー達がキューを握ってプレーするペアマッチタイムでの盛り上がりも一際。
今回は昨年以上にキューを展示するコレクター達、そして来場者、共に多くの人数が集まり、大盛況のイベントとなった。1つ1つの展示スペースを見ても、出展者達は独自のディスプレイで自らのキューに対する思い入れや趣味といったものを表現し、キュー1本でも様々な視点からの楽しみ方があることを示してくれただろう。
キューだけでなく、様々なビリヤードグッズも展示された
近年、特に昨年からの国内におけるカスタムキュー文化への注目度の盛り上がりは著しく、今年1月にはまた異なる趣向の凝らされたキューイベント『Fan meeting of Custom Cues』が催された。もちろん、最先端の高性能のキューを持つことも大きな喜びとなるが、それとは異なる、歴史や手作りの面白さ、あるいは個性あふれる道具を所有し、使用する楽しみというのも、再確認されつつあるようだ。イベントをさらに掘り下げたリポートや美麗なキュー達のビジュアルは12月7日(木)発売の『隔月刊ビリヤードCUE'S 1月号』に掲載予定となっている。