林は勝者側の2回戦で大橋義治(滋賀)に敗れるも、敗者側から勝ち上がり、敗者最終前で大橋と再戦、リベンジに成功。敗者最終戦では現球聖位・喜島安広(埼玉)を下すと、最後は勝者側から勝ち上がって来た醍醐雅人(千葉)に2連勝で挑戦権を獲得した。終わって見れば敗者側から7連勝と、強さを見せつけたA級戦優勝だった(醍醐は勝者側で4連勝した後、林に連敗)。
『名人戦』というと将棋の試合を連想するのが世間一般の思考だろう。将棋の名人戦はビリヤードよりも長い76期の歴史があり、規模も桁違いに大きいものだ。しかし今回の林の16歳で名人挑戦というのは、最近メディアで話題の棋士・加藤一二三が記録した20歳での名人挑戦を上回っている。
第55・56期名人位、小川徳郎(神奈川・KPBA)
林は9月24日(日)に、現名人位の小川徳郎と、『アロウズビリヤード』(神奈川)で名人位決定戦を行う。小川も林と同じく神奈川・KPBA所属、そして林ほどではないが、27歳とまだ若い。今回の名人戦は、KPBA・年少者対決で、例年以上の盛り上がりを見せることになる。
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