西日本グランプリ第3戦
竹中寛が今季2勝目
8月11日(木・祝)に大阪の『マグスミノエ』(予選は他店舗併用)において『西日本グランプリ第(西GP)3戦』が開催された。開催前記事でも触れていた通り、第1戦は浜田翔介の初優勝、第2戦は大井直幸が西GP通算15勝目となる優勝を遂げている今年のGP。注目の第3戦は西GPとしては久しぶりとなるテンボール種目を採用。会場内には心地よいブレイク音が鳴り響いていた
会場となったマグスミノエ
注目の大井は前回優勝シードでベスト16からの参戦。初戦で地元の強豪アマチュア・山岡修二を、ベスト8では同世代の
杉原匡を、それぞれ1点に抑える完勝で準決勝へ進出。ここで第2戦の準決勝再現となる
竹中寛と対戦。揃って匠な技を披露し合ったが、「ホームテーブルで気持ちよく撞きすぎちゃった」という大井のわずかな隙を着実にポイントにつなげた竹中に軍配が上がった。
なおこの日の試合会場では大井が先の『ワールドゲームズ』で持ち帰った銅メダルも披露され、大勢の人がスマホのカメラで撮影を行っていた。
大井が持ち帰った銅メダルも披露された
そして一方の山からは
飯間智也と
吉岡正登が準決勝で対戦。ベスト8では
川端聡とのレフティ対決を制した飯間だったが、ヒルヒルのラストラックで吉岡に予期せぬラッキーチャンスを与えてここで終了。こうして決勝戦は竹中と吉岡のカードに。2人は遠征にもよく同行する間柄だが決勝戦で撞くのは初。まだ西GPタイトルを持たない吉岡も気合いが漲る様子だが、竹中の完成度も高い。プロ仲間たちが見守る中でファイナルがスタートした。
準優勝・吉岡正登
吉岡、竹中が1点ずつ取った第3ラック目。吉岡が取り切りかと思われた10番でまさかのミス。その後、試合は3-3まで均衡を保ったが、「好きなコンディションに撞き急ぎすぎた」と吉岡本人も終了後に反省の弁を残したように、らしからぬシュートミスが出てしまい、竹中のペースに。結局、ここから竹中がゲームを主導する形となり、サムライのニックネームにふさわしい漢気あふれるランナウトの山を築いて7-3のスコアで優勝を決めた。
大会ベスト4。左から3位タイ・大井、準優勝・吉岡、優勝・竹中、3位タイ・飯間
「今日(の勝因は)展開です。僕の状態も悪くなかったですけど、運勢が大きかったです。まあブレイクは何とかしないといけないですけどね(笑)」
と笑顔のコメントで締めくくった竹中。本当に上手くて強くて、そして魅せる要素も満載。四十代半ばにして進化を続けるサムライ。すでに今年2勝を上げているが、シーズン後半に勝ち数を伸ばしてくることを予感させた。
なお、今大会の決勝戦は後日
CBNTにて配信予定です。お楽しみに。
Akira TAKATA