第33回関東オープン&第25回関東レディースオープン
内垣は関東OP初制覇、河原は今シーズン初勝利
6月24日〜25日の2日間の日程で開催された『第30回関東オープン(東G3)』と『第25回関東レディースオープン』(G3)。24日の予選を経て、決勝日の25日に男子16名、女子8名に絞り込まれた精鋭達が東京・六本木の『バグース六本木店』に集結。男子がテンボールの8ラック先取で女子がナインボールの7ラック先取、ともに勝者ブレイクで熱い戦いが繰り広げられた。
決勝会場となった『バグース六本木店』
この日最初の回転は男子のベスト16戦。東日本のトップランカーが顔を揃えた中、東日本2位(5月末時点)の
土方隼斗と同3位の
栗林達がここで脱落。女子ベスト8と並行して行われたベスト8の対戦は、
高橋邦彦(同4位)vs
早瀬優治(同6位)、
虻川修(同15位)vs
内垣建一(同17位)、
塙圭介(同6位)vs
西嶋大策(同22位)、
津堅翔(同17位)vs
大河誠(同34位)となり、ここから早瀬、内垣、塙、津堅の4名がベスト4に進出した。
3位タイ・早瀬優治
津堅vs塙、早瀬vs内垣の対戦となった準決勝では、初戦から土方、虻川を下してきた内垣が早瀬を抑え、初戦から充実のプレーを見せて好調さを窺わせていた津堅が、安定したブレイクからマスワリ5発を塙に浴びせて8-0でシャットアウト勝利。プロ初優勝にあと一つに迫った。
3位タイ・塙圭介
迎えた決勝戦、序盤は互いにブレイクスクラッチなどのミスもあり拮抗した展開となったが、気迫のこもったプレーで津堅が中盤に抜け出して6-3とリードを広げる。しかし、ここから内垣がジリジリと追い上げをはかり同点に追い付くと、集中力を一段と高めたプレーで津堅にポイントを与えることなくそのまま8-6でフィニッシュ。自身約3年振りとなる公式戦勝利を果たした。
準優勝・津堅翔
惜しくもプロ初優勝を逃した津堅であったが、スポンサーから贈られるBRO賞(最多マスワリ賞)を獲得するなど、この日のプレーは次戦以降の活躍を予感させる素晴らしいものであった。
優勝・内垣建一
男子ベスト8と同時に午後からスタートした女子ベスト8は、
河原千尋vs丸岡文子(アマ)、
藤田知枝vs小西さみあ(アマ)、
和泉早衣子vs
工藤孝代、
藤井寛美vs
久保田知子の組み合わせ。ここからトッププロの貫禄を見せた河原、のびのびとしたストロークを武器に、前日の最終となったベスト16戦でランキング2位の
栗林美幸を下したのに続き、ランキング3位の藤田を撃破した小西、土壇場からの大逆転でヒルヒル勝ちの和泉、一日を通じて出色のプレーを見せていた藤井が勝ち上がった。
3位タイ・和泉早衣子
藤井vs和泉、河原vs小西の準決勝、まず藤井が先に和泉を3点に抑えてプロ入り初の決勝戦に進み、小西の繰り出す正確で思い切りの良いショットにも動じることなく、それを真正面から受け止めて跳ね返した河原が7-4で勝利。ランキングトップの河原だが、これが今シーズン初の決勝進出となった。
3位タイ・小西さみあ
3位タイに入った小西は、河原に勝てば同一大会で女子のランキングトップ3に全て勝利という大活躍。そのポテンシャルが高いレベルにあることを改めて証明する大会となった。
準優勝・藤井寛美
プロ入り10年目での初優勝を目指す藤井と今シーズンまだ優勝のない河原の決勝戦。これまで素晴らしいプレーを見せていた藤井だったが、この試合に限ってはラックのポイントでのショットの微妙なズレが失点に繋がる展開となってしまう。決して完璧ではなかった河原の立ち上がりを捉えるチャンスもあったが、中盤から落ち着きを取り戻した河原が着実にポイントを重ねて7-3。自身1年1ヵ月ぶりの公式戦優勝を手にした。
優勝・河原千尋
敗れた藤井だが、初の決勝戦でランキング1位の河原と戦った経験は、これまでとは違った大きな糧となったに違いない。次戦の『第30回ジャパンオープン』に向けて、また楽しみなプレイヤーが増えた女子戦線は今後も要注目だ。