6月13日から18日にかけて行われていた『ワールドカップ・オブ・プール』はオーストリアが初優勝を収め、閉幕した。オーストリアのペアは2016年ナインボール世界チャンピオンのアルビン・オーシャンとマリオ・ヒー。決勝戦の相手はアメリカのシェーン・バン・ボーニング、スカイラー・ウッドワードのペアだった。日本はベスト8で台湾に敗れ5位タイ。
日本を圧倒した台湾だったが、準決勝ではアメリカに苦戦。シュートミスや不運なブレイクスクラッチが続いた。一方アメリカは、スカイラー・ウッドワードの9番をキャノン・ショットで決めるスーパープレーなどで流れを引き寄せ、最後は2連続マスワリ、9-4で台湾を下してファイナル進出を決めた。
優勝したオーストリアはスウェーデン、ロシア、イングランドB、中国を倒し決勝戦に進出。昨年のナインボール世界選手権のファイナルで対戦したアルビン・オーシャンとシェーン・バン・ボーニングが、ワールドカップのファイナルで再び激突することになった。
左からアルビン・オーシャン、マリオ・ヒー、スカイラー・ウッドワード、シェーン・バン・ボーニング
決勝戦は序盤から互いにミスが出たり、ブレイクが思うように決まらない、一進一退のシーソーゲーム。しかし6-6で迎えた第13ラックからオーストリアのブレイクが決まりだし、マスワリが続く。9-6でリーチをかけたオーストリアは4連続マスワリでゲームを決めにかかった。順調に取り切って行き、ゲームボールを撞いたのはアルビン・オーシャン。ポケットした後にキューをテーブルに放り投げ、喜びを爆発させた。まさにワールドカップの決勝戦に相応しいプレー内容で、オーストリアが初優勝を決めた。
今回日本は台湾に大差で敗れたものの、2回戦までは息の合ったチーム力でマスワリを連発し、上位進出を十分に予感させる内容だった。来年、日本がワールドカップの決勝戦を舞台に活躍することを、日本のビリヤードファンとともに期待したい。
写真提供/Matchroom Sport