左から肥田、イ・ミレ(韓国)、デゲナー(トルコ)、モーテンセン(デンマーク) 写真提供:林奈美子
肥田と林は共に予選を1位通過、肥田は全勝通過だった。他の予選全勝通過者は、大会3連覇を狙うオランダのテレース・クロムペンハウアーと韓国のイ・シンヤン。中でもクロムペンハウアーは予選アベレージ1.086、ハイラン7点と他を寄せ付けぬ強さを見せた。予選は4組各4名ずつのリーグ戦形式で、各組から上位2名ずつが決勝トーナメントに進んだ。
肥田緒里恵が4度目の世界制覇(写真は2016年時のもの)
しかし決勝トーナメントの初戦、ベスト8の試合では波乱が起こる。デンマークのモーテンセンが、今大会の大本命であるクロムペンハウアーを30-26(34イニング)で倒し、クロペンハウアーの3連覇を阻止。一方日本勢は肥田がベルギー、J・ブーレンスに快勝し準決勝進出、林はイ・ミレに敗れ5位タイで大会終了となった。
準決勝は肥田vsデゲナーとイ・ミレvsモーテンセンのカード。ここでは肥田がデゲナーを30-29、総イニング数47の大混戦で辛くも勝利。もう片方の準決勝では、モーテンセンがベスト8のクロムペンハウアー戦で全てを出し尽くしてしまったのか、30-8(26イニング)でイ・ミレが快勝した。
決勝戦は肥田vsイ・ミレのアジア対決。イ・ミレは2016年の前回大会(韓国開催)でファイナル初進出を果たしており、これで2大会連続で決勝を撞くことになる。肥田は3連覇を果たした2008年以来の9年ぶり、4度目の決勝戦進出となった。試合は肥田が安定感あるプレーをする一方、イ・ミレは初の世界タイトルを前にしてコントロールが利かなくなったか、30-19(37イニング)で肥田の勝利、経験の差が現れた結果となった。これで肥田は第7回大会にして実に4度目の世界チャンピオンに帰り咲くことになった。