第74回全日本スリークッション選手権大会は明日開幕!
年に一度、最高峰の戦いはいよいよ明日スタート
小林伸明が最後に全日本選手権を制したのが1999年(平成11年)。それ以降昨年の2016年大会までに選手権者は11名誕生しているが、その中で最多優勝記録を持つのが新井達雄だ。
2014年を含め4度の優勝を果たしている新井達雄
新井は3強時代の1981年(昭和56年)に23歳で一度準優勝の成績を残した後、1998年に小林伸明を抑えて念願の初優勝。2003年(平成15年)、2004年(平成16年)に連覇を果たすと、その10年後の2014年(平成26年)に自身4度目となる選手権者となった。現在58歳の大ベテランだが、昨年もJPBFの年間MVPを獲得するなど、そのプレーに衰えは全く見えない。
甲斐譲二は優勝と準優勝を合わせて11回の入賞記録を持つ
新井に続くのが、3回の優勝記録を持つ
甲斐譲二、
梅田竜二、
島田暁夫の3名。まず甲斐は1987年(昭和62年)に全日本初優勝を遂げると、1990年(平成2年)、2000年(平成12年)にも優勝、さらに準優勝は通算8度と、高いアベレージの成績を挙げている。60歳となった今もハイレベルなプレーで息長くトップ戦線で活躍を続ける、こちらも大ベテランだ。
小林伸明に続き2人目の世界王者となった梅田竜二
そして、現在の日本のエースと言える存在が梅田竜二だ。2006年(平成18年)にグランドアベレージ1.700という当時の新記録(現在の記録も梅田が持つ1.720)を達成し、決勝戦で甲斐を破って初制覇を飾ると、同年にカタール・ドーハで開催された『第15回アジア競技大会』で金メダルを獲得。
さらに翌年には、エクアドル・クエンカで開催された『スリークッション世界選手権』で、日本人2人目となる世界チャンピオンの座に就いた。その後も、2009年(平成21年)に再び甲斐を下して全日本で優勝し、一昨年には
界敦康との大激戦を制して全日本3勝目を挙げている。もちろん今大会でも有力な優勝候補の1人だ。
昨年の選手権者にして計3回全日本タイトルを獲得している島田暁夫
全日本選手権の初優勝は1997年(平成9年)。その翌年にタイ・バンコクで開催された『第13回アジア競技大会』で日本ビリヤード史上初めてとなる国際競技大会の金メダルをもたらした島田暁夫は、30年以上に渡って新井、甲斐らとともに日本のキャロム界を牽引してきた存在だ。昨年大会で63歳という史上最年長の記録とともに、14年振りの優勝を果たしたことも記憶に新しい鉄人もまた、未だ常に優勝候補に挙げられる真のトッププレイヤーだ。
さて、ここまで73回に渡る『全日本スリークッション選手権』大会の歴史を簡単に振り返ってきたが、今大会にはその他にも、
小林英明、
宮下崇生、
鈴木剛、
森陽一郎、
竹島欧、
船木耕司といった歴代の選手権者が出場するだけでなく、全日本初制覇を狙うランキング上位勢も多数出場する。
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キャロムプレイヤーにとって最高の名誉であり、誰もがほしいと願う全日本選手権タイトルを懸けた戦いはいよいよ明日開幕。ぜひ会場へ足を運んで、日本最高峰のスリークッションバトル、そして新たな歴史の1ページの誕生をその目でご覧頂きたい。