MOSCONI CUP XXIII
実績通りの強さをみせたチームヨーロッパ
12月6日〜9日(火〜金)の日程で、イギリス・ロンドンを舞台に開催されていた『モスコーニカップ』が、アメリカを11-3と圧倒したヨーロッパの優勝で幕を閉じた。これでヨーロッパは2010年大会から7連勝。アメリカvsヨーロッパの対戦成績は11勝11敗1分けのタイとなった。
会場は連日大きな盛り上がりを見せた
大会初日の6日は、出場全選手による5vs5のチームマッチから始まり、シングルス、ダブルス2試合ずつの計5試合が行われた。アメリカは
シェーン・バン・ボーニングをエースとして、経験豊富な
ロドニー・モリス、若手のジャスティン・バーグマン、
マイク・デシャイン、スカイラー・ウッドワードの陣容。
チーム戦で開幕した大会。アメリカはスタートダッシュを狙うが......
対するヨーロッパは、
ダレン・アプルトン(イギリス)、アルビン・オーシャン(オーストリア)、
ニールス・フェイエン(オランダ)、マーク・グレイ(イギリス)、ジェイソン・ショウ(スコットランド)と、実績あるベテランと今年勢いに乗るプレイヤーが集結。そして勢いの差は早くも初日から、ヨーロッパ4-1という形で現れた。
大会初日、フェイエンが勝利してヨーロッパ3連勝
アウェーの地で絶対に先行したかったアメリカはいきなり劣勢に立たされ、2日目の反撃を試みる。だが、ダブルスとシングルスが2試合ずつの計4試合中、勝利はモリスがショウを5-3で下したシングルスの1つのみに止まり、この時点で7-2とさらにヨーロッパにリードを広げられてしまう。アメリカとしては、バン・ボーニングが出場した3試合を全て落としたのが大きな痛手となった。
久々の勝利で雄叫びをあげるモリス
ダブルス3試合、シングルス1試合の大会3日目。ここを全勝すれば最終日を待たずして優勝が決まるシチュエーション。そしてこの日もヨーロッパの強さが目立つ展開となる。まずは1試合目のダブルスでフェイエン&グレイのペアが、バン・ボーニング&ウッドワードのペアを5-2で下すと、続くダブルス、シングルスも制して10-2。
バン・ボーニングの不調が大きく響いたアメリカ
ヨーロッパのモスコーニカップ獲得がかかる4試合目にはアプルトン&グレイのイギリスペアを送り出す。ここでモリス&バーグマンのペアが何とか5-4で勝利をもぎ取ったものの、対戦成績はヨーロッパの10-3。文字通り一つも負けられない状況は変わらぬまま最終日を迎えることとなった。
アプルトン&フェイエン、実力者がきっちり仕事を果たした
大会最終日の初戦はシングルス。アメリカはここまで3試合に登場してまだ勝利のないデシャイン、ヨーロッパはモスコーニ・カップ初出場のショウを送り出した。そしてこの試合は、爆発的な攻撃力を見せ付けたショウの独壇場となる。
勝利の瞬間、チームメンバーがショウのもとに駆け寄る
ヨーロッパの勝利を願う大声援をバックに、ラックの要所でスーパーショットを連発しながらポイントを重ねたショウは、4-1として迎えた第6ゲームもデシャインのミスから軽快に取り切っていき9番に到達。マッチボールを沈め雄叫びをあげるショウにチームメンバーが駆け寄る。この瞬間、7試合の残して11勝を挙げたヨーロッパのモスコーニ・カップ獲得が決まった。