ADAM JAPAN杯 第27回全日本プロ3C選手権大会
会場は『ビリヤード小林』
11月26日(土)より2日間に渡って東京・新大久保の『ビリヤード小林』を舞台に行われた『ADAM JAPAN杯 第27回全日本プロ3C選手権大会』。選び抜かれた9名のトッププレイヤー達が集まり、総当たりのリーグ戦にて争った。この大会は2016年シーズンの最終戦で、年間ポイントランキングも確定する。
1日目を終えた時点でトップに立っていたのは4勝で折り返した梅田竜二。そこに1敗の新井達雄、2敗の小林英明、島田暁夫、界敦康らが追うという格好だった。
大会2日目で3連勝、3位入賞を果たした船木耕司
勝負を決する大会2日目で強さを見せたのが船木耕司。初日は1勝2敗2分で振るわなかったものの、この日は片岡紳、島田、そして梅田を相手に3連勝を果たしてトータル4勝2敗2分け、アベレージ1.296にて、3位入賞となった。
界敦康、最終節まで優勝を可能性を残すところまで戦った
そして優勝が決するのは最終回転の結果次第、という状況にまで至る混戦模様へと進んでいく。残り1試合の段階で優勝の可能性があったのはともに5勝2敗だった新井と梅田、4勝2敗1分けだった界の3名に絞られていた。
新井は昨年度選手権者の小林と、梅田は界と最終節を戦うのだが、新井と梅田がともに勝った場合はアベレージの高いプレイヤーが優勝となる。そして、新井が負けて界が梅田に勝てば界の逆転優勝が決まるという状況だった。
梅田、最終節は界を相手に猛烈に当て切って勝利
この2対戦、先に決着を見たのが梅田vs界の一戦。優勝を目指して気合い充分な梅田が試合序盤から飛び抜け、17キュー・40-22という今大会のベストゲームを演じ、新井の結果を待つことに。
梅田とのアベレージ勝負、大接戦の末に新井が優勝を掴んだ
そして新井はこれを受けて31イニング目までに上がれば、アベレージ差で上に行けるという状況。この戦いを29キュー・40-22にて、新井が勝利を収めて優勝を決定させた。そして同時に、今年の年間ポイントランキングにおけるMVPも獲得することとなった。
「私はもう58.5歳ですから(笑)。長丁場になればなるほど、若い人達に勝つのは難しくなると思っているんです。このハードなフォーマットの試合で勝てて、しかも年間ランキングで1位を獲れたことが大変うれしいです。こういうシーズンを過ごすのは運もなくては難しいことですが、来年もスリークッションファンのために、良いゲームをできるように頑張りたいですね」(新井プロ)
新井達雄、全日本プロ3Cと年間MVPを同時に獲得!
国内トップ選手が勢揃いする中で行われたこの2日間の熱戦、昨年大会以上に選手達のアベレージも高く、見応えのある試合の連続だった。シーズン最終戦を終えて力を蓄える時期に入っていくであろう各選手達が、また来年もよりハイレベルな争いを披露してくれることを期待したい。