注目海外選手第4弾 台湾のトップ選手! 現世界ランク1位
'12年に『第45回全日本選手権』で優勝した張榮麟
2012年、『第45回全日本選手権』で優勝を飾ったのは、台湾の張榮麟だった。その年、彼は『エイトボール世界選手権』(近年は開催されていない)で優勝を果たし、世界プール協会(WPA)が発表する世界ランキング1位として大会に臨んでいた。
順当に勝ち進むと、決勝では同胞の先輩・楊清順との、約2時間半に及ぶ激闘の末に戴冠。ジャンプショットで狙ったバンクショットから取り切りで勝利を掴んだそのフィナーレは鮮烈なインパクトを残している。
'13年は柯秉逸(左から2番目)に敗れ、準優勝だった
2013年も全日本に参戦した張は、この年も強さに陰りを見せることなく、ファイナルへ進出。今度の相手は台湾の後輩にあたる柯秉逸であったが、この試合はヒルヒルのフルゲームとなり、惜敗した。
以降、柯は2015年にテンボールとナインボールそれぞれの世界選手権での優勝などを筆頭に、輝かしい戦績を残していく。張も各種世界大会などでコンスタントに上位に絡む活躍は見せていたが、柯の前に霞んでいた印象だった。
昨年は17位タイで終了していた
しかし2016年、『第49回全日本選手権大会』を目前に控える中、張が爆発し始めた。10月の『USオープン』では、ワールドクラスがズラリと並ぶ中、唯一勝者側を勝ち上がってファイナル進出。決勝では、シェーン・バン・ボーニング(アメリカ)に敗れたが、勝者3回戦で、一度バン・ボーニングに土を付けたのも張だった。
風貌はあまり変わらないが、全日本には'07年にも参戦している
そして、つい先日終わったばかりの記念すべき第1回大会として開催された『クウェートオープン』でも、ダレン・アプルトン(イギリス)やアルビン・オーシャン(オーストリー)らを破ってファイナルまで勝ち上がる。
ファイナルではジェイソン・ショウ(イギリス)に惜しくも敗れたが、この直近の2大会で準優勝となった張は、11月6日発表のWPAランキングで再び1位に付けている。2012年、世界1位で臨んだ全日本を制していたが、果たして今年は!?