第14回全国シルバースターカップ
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207名の頂点に立った上原秀治(大阪・Be-1)
11月5日〜6日(土・日)に大阪府大阪市の『玉出ビリヤードACE』(予選は『マグスミノエ』併用)において、『第14回全国シルバースターカップ』が開催され、関西を中心とした西日本各地からBクラス以下のプレイヤー総勢207名の参加者を迎えた。フォーマットなナインボール勝者ブレイクの5ゲーム先取(予選の敗者側のみ4ゲーム先取)。
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決勝会場となった『玉出ビリヤードACE』
決勝日に残に進むことができるのは54名。これは両日の終了時間を枠による格差が出ないように主催者サイド(JAPA)が計算して調整したもの。この中にはいつA級に上がってもおかしくない実力ある選手も少なくないが、大会で優勝ができるのはただ1人だけ。回転を追うごとに非情にも半分ずつがふるい落とされていく。
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3位タイ・中村和也(大阪・玉出ビリヤードACE)
全体にプレーがスピーディであったことも手伝って、午後4時前には準決勝がスタートした。ここに残ったメンバーは、枠順に上原秀治(大阪・Be-1)、中村和也(大阪・玉出ビリヤードACE)、村松勇志(大阪・マグスミノエ)、岡田健一(奈良・キングスポット)の4名。
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3位タイ・岡田健一(奈良・キングスポット)
今年は競った試合が少なかった決勝日。準決勝でも上原と村松が危なげなく勝ちを収めて(スコアは5-2、5-0)、決勝戦は大阪同士の対戦に。上原はB級としては高い技量を有する選手として知られ、一昨年の本大会でも3位タイの結果を持つ。普段は新保まり子プロに教わっているという。対する村松は大井直幸・由希子の両プロに教わっていて、以前から注目を集めている超がつく成長株の中学1年生。
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準優勝・村松勇志(大阪・マグスミノエ)
なお、決勝日は互いにここまで5試合を消化していて、ともに得点25に対して、失点は上原が9で村松が6と、揃って群を抜く強さを数字で示している。決勝戦では2-0と村松が先行するが、ここから上原がチャンスを逃さず得点につなげると、流れも上原に向かっていく。すると、空クッションの残り球の配置の差、そんなところがゲームを決する形となり、着実に取り切りを重ねた上原が一気に逆転リーチをかけると、最後は難易度の高いコンビを決めて大きなタイトルを手中に収めた。
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上原はこの優勝で晴れてA級昇格となった
表彰式後にコメントを求めると、「ツイていました。(決勝戦の)相手は強くて勝てると思っていなかったです」と謙虚なコメントを発した上原。続けて「実は今日、途中でこのトロフィーを触って『俺のモノになれ』って念じていたので、それが叶ってよかったです(笑)」と意外なエピソードを明かしてくれた。例年以上にハイレベルな戦いを演じた上位入賞者たちは、きっとA級のフィールドでも活躍をしてくれることだろう。
Akira TAKATA