10月30日(日)に京都市の『サンク』(予選は『VAMP』併用)において『第15回JPBAシニアオープン』が開催された。近年、参加人数が増加傾向にあるこの大会。今年は過去最多となる48名の参加者を迎えた。出場資格は50歳以上と定めているが、「女性プロアマ選手は練習に活用してください」という主旨で年齢に関係なく参加を認めている。結果、国内ポケット界の同窓会的なトーナメントが華やかになってきた。
種目はテンボールの6ゲーム先取。「ブレイクと遠い球が弱点」と参加者は口を揃えるが、テンボールのブレイクにも慣れた印象で、ひとたび形ができあがれば無理のない組み立てで軽妙なランアウトを披露する。このあたりは、熟練の技が光ると同時に、ビリヤードが真の生涯スポーツであることを証明してくれる。
この大会の歴代優勝者をなぞると、現役のプロ登録選手が7人と最多で、続いて元プロが4人。そしてアマチュアが2人とフィリピンのプロが1人。その面々も猛者揃い。そのため試合中に雑談や笑いが起こるムードでありながらも、やはり出場者たちはタイトルへの意欲はしっかりと抱いている印象。
そしてこの日は、決勝シングル(ベスト24)に入ったのが夕方と、例年より遅くなった。そしてベスト8のメンバーはアマチュア6、プロ1、女子プロ1という構成に。この回転を男女プロとアマ2人が勝ち上がり、準決勝は昨年優勝の道川浩vs
大会ベスト4。左から3位タイ・道川、優勝・片岡、準優勝・夕川、3位タイ・上野
先にリーチをかけたのは夕川。だが片岡が追い上げてヒルヒルに突入すると、最後はラストチャンスでバンクショットを決めた片岡がゲームボールもしっかり沈めて本大会初優勝を飾った。「嬉しいね。20年ぶりの優勝やもん」とは表彰式後の片岡談。今後も参加者は増えるであろうこの大会。同じフィールドで競い合ったライバル達の同窓会として、
さらに盛り上ることだろう。