注目海外選手第1弾 老獪なるフィリピンのベテラン
ウォーレン・キアムコ
ウォーレン・キアムコ(フィリピン)。彼が2012年の『第25回ジャパンオープン』以来、久しぶりに日本に戻ってきます。「第1弾ならもっとビッグネームがいるだろ!」と、ツッコミを頂くかもしれませんが、編Yの独断と偏見で、注目選手として取り上げさせてもらいます。
キアムコの過去の戦績に、世界プール協会(WPA)のランキング対象試合の試合で優勝したという記録はありません。輝かしい戦績としては、毎年アメリカで年始に開催されているダービー・シティ・クラシックのナインボール部門において優勝したことなどがあります。こちら、WPA公認の試合ではありませんが、世界チャンピオン級がわんさかの大会です。
12年のJOでは川端聡を破って優勝
「あまりその大会自体を知らない」という方のために、説得力を持たせる意味を込めて、直近のナインボール部門の優勝者を列挙しておきましょう。「へぇ〜、そこに肩を並べてるんだ」程度に思ってもらえれば幸いです。
'10年=エフレン・レイズ(フィリピン)、'11年=デニス・オルコロ(フィリピン)、'12年・'14年・'16年=シェーン・バン・ボーニング(アメリカ)、'13年=アレックス・パグラヤン(カナダ)
編YがCUE'S編集部に入ってから、初めて取材した『ジャパンオープン』(第25回大会)を優勝したのが彼でした(決勝の相手は川端聡)。当時、外国人選手の試合を生で見たことがなかった私にとって、この試合でキアムコが魅せた手球のコントロール力は衝撃だったことをハッキリ覚えています。
キアムコのスーパーショット。'12年CUE'S9月号記事&特典DVDにて紹介
5番ボールをいれつつ、9番・10番ボールのトラブルを解消し、6番ボールへのポジションもバッチリ(上図参照)。決勝の舞台で、こんな老獪なテクニックを魅せられては、たまったもんじゃありません。以来ずっと、国内トーナメントでの来日を編Yは楽しみにしていたという訳です。
日本人にも親しみやすい外見も特徴
背広を着せれば、電車やバスの中で見かける40代〜50代のサラリーマンと見紛うほど、日本人にも親しみやすいような風貌でしたが、ベテランの卓越した技巧は同じフィリピンのレジェンド、レイズと遜色ないワールドクラスと言っていいでしょう。個人的にはかなり注目しています。
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