変遷の現代プール史〜前編
『ナインボール・オン・フット』がもたらす変化を歴史から読み取ろう
今年の『全日本選手権』には大きな変化があるのをご存知でしょうか? 昨年まで男子の競技はテンボールにて行われていましたが、今回はナインボールにて実施となるのです。
しかし、ただ単にナインボールに「戻る」という訳ではなく、従来のナインボールからの大きなルール変更があります。それは『ナインボール・オン・フット』が採用されるという点です。まさに読んで字のごとく、ブレイクのラック時に従来1番ボールがあったフットスポットに、9番ボールが来るようにラックを組むというもの。
これは実は非常に大きな変化をもたらすものです。ブレイクインさせるためのテクニックがより要求されることになり、全く別の種目になると捉えてもそれほど間違いではありません。全日本選手権ではこのような種目の変更というのは過去にもあったことです。
第1回大会はローテーションでの開催だった
まず、1967年の第1回大会ではローテーションが種目となっています。その後14-1とローテーションの2部門での開催へと移行し、さらにそこにナインボールの部も加わります。そしてそれぞれの種目の順位で総合優勝も同時に争っていました。そして1991年の第24回大会からは、現在に至るまで続いている1種目だけで争われるスタイルへ。その当初の種目は、男女ともにナインボール。
2011年からはテンボールでの開催へ
長らく、全日本選手権はナインボールだけで争われていました(といってもその中でも大きなゲーム性の変化もありましたが)。しかし、2011年には当時の世界のトーナメントがナインボールから移行していくのと同じように、男子の部の種目がテンボールへと変更。
そして今年はナインボール・オン・フットのナインボールへ、という訳です。こうした歴史を見るとその中で選手達のプレーが競技の性質を変える「変化の年」がいくつかあります。まさに今年が、そんな年にあたることになるのかもしれません。
明日以降は、この歴史の中で特に近年に起こった衝撃的な変化の瞬間を振り返っていきます。
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