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過去のニュース(2016年)

2016.08.29 トーナメント

"讃岐のライオン"青木亮二が東GP移籍デビュー戦を制す!

東日本グランプリ第5戦

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左から3位タイ・早瀬優治、優勝・青木亮二、準優勝・小宮鐘之介、3位タイ・鳴海大蔵


8月28日(日)、東京・中延の『ミスタースポーツマン中延店』で行われた『東日本グランプリ第5戦』は東日本戦線に新たな風が吹き荒れる、注目すべき1戦となった。試合はテンボール、勝者ブレイクの8ゲーム先取(ベスト4以降は7ゲーム先取)というフォーマットだった。

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会場は『ミスタースポーツマン中延店』


前日の関東予選から荒れ模様となる。今年初めてグランプリ決勝日に駒を進めた有田秀彰菅原利幸、今夏に四国支部から関東支部に移籍して初の東グランプリ参戦となる青木亮二、あるいはプロを破ったアマ2名といったところが勝ち上がり、羅立文赤狩山幸男といった決勝日常連組が破れることになった。

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ベスト16で土方隼斗を破った早瀬優治。逆転年間MVPの可能性も高まる


そんな少し珍しいメンツで始まった今戦、もちろん試合は熱戦の連続だった。ベスト16では東日本グランプリ年間ポイントランキング現在1位の土方隼斗、同2位の早瀬優治の直接対決が実現。これを8-4で制し、最後は3位タイとなった早瀬がぐっと土方との差を詰め、残り2戦で決まる年間MVPの座に迫っている。

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今年2度目の3位タイ入賞を果たした鳴海大蔵


その早瀬を止めたのが今回最も注目を浴びた選手の1人、小宮鐘之介アマだ。現在21歳の小宮はベスト16で熱戦の末に有田を破ると、中延開催グランプリ6連覇という珍しい記録に挑む栗林達を8-1で完全に押さえ込んで勝ち上がった。そして早瀬をヒルヒルの末に破って決勝戦進出を果たす。東日本グランプリでアマチュア選手が決勝戦に進むのは2005年第7戦の土方以来。もしも優勝すれば2004年の早瀬以来だ。

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栗林達の中延連勝記録を止めたのは21歳の小宮鐘之介アマ!


もう1人のファイナリストは香川出身、現在は埼玉に住まう"讃岐のライオン"こと青木だ。ベスト16で内垣建一を破るとベスト8で前戦準優勝の高野智央をヒルヒルの末に破る。そして準決勝ではベスト8でホームの大声援を背に戦う田仲海輝を破って今年2度目のベスト4進出を果たした北海道の鳴海大蔵を7-2で圧倒した。

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今年の『愛媛国体』のポロシャツで地元・四国をアピールした青木亮二


小宮が勝てば史上2人目のアマ優勝者、青木が勝てば東GPデビュー戦の優勝というファイナルとなる。試合は青木が先行するもすかさず小宮が追い付く展開で2-0、2-2、3-3、4-4と進行していく。しかしながら、そこから青木は絶妙なセーフティで小宮からファウルを奪っての10番コンビ、さらにマスワリで一気にリーチをかけた。

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攻撃的なセレクトで得点を重ねたが、最後のプロの壁が厚かった


最後は小宮が青木のミスでもらったチャンスを活かすことができず、そしてそれを逃さなかった青木が7-4で新たなグランプリチャンピオンの座に就くことになった。この日はアグレッシブな強気のショットセレクトで快進撃を見せた小宮だったが、決勝戦はハイボールでのミスもいくつか出たのが痛かった。しかし、プロ志望の小宮が東日本のJPBA戦線に、今後さらに強い新風を吹かせるのは間違いない。

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ゲームボールを沈め、右手を力強くあげた。今後の東日本戦線がさらに熱くなりそうだ


東日本グランプリ初参戦にして初優勝を飾った青木。ブレイクは一際大きなアクションと音で注目を集めるし、スピーディなプレーでギャラリーを飽きさせないことも忘れない。

時には痺れた場面で声を上げてアピールすることもある。今まで東日本には少なかったタイプのキャラクターを持つ青木が、これから関東のビリヤードファンにとって「見たい選手」の一番手となってくるのではないだろうか。もちろん、プロ達にとっては強烈なライバルとなることも間違いない。これからさらに、東日本グランプリが面白くなってきそうだ。

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