2016年前半・3C戦線プレーバック
2016年の全日本選手権者となったのは島田暁夫
最も歴史ある大会の1つ『全日本スリークッション選手権大会』。東京・成増の『成増アクトホール』の舞台に最後に立っていたのは63歳の大ベテラン、島田暁夫だった。力みもなく、鮮やかにキューを振り続け、しかし勝利に対しては誰よりも貪欲に、14年振り3度目の栄冠を手にした。
島田、新井とベテラン勢の活躍が目立つ前半戦だった
その対戦相手は新井達雄。こちらも57歳となった今もなお、最前線で活躍する国内トッププロで全日本決勝戦は2人合わせて120歳という対戦だ。長年培ってきた技術の粋が詰まっており、しかし『老練』と表するにはあまりにも力強い、そう感じさせるファイナルだった。
界敦康は3年振りの優勝!ここからさらに突き抜けるか
新井は先月の『第66回全関東スリークッション選手権大会』では優勝を果たしており、歴史あるこの2大会をベテランの2人が制したのだ。今年はこのベテラン2人の活躍にどうしても目がいってしまう。現在のポイントランキングトップ2も上から新井、島田となっている。
小林英明は準優勝2度。後半戦は優勝を手にできるか
しかしながらそれに続く3位となるのはまず、界敦康。今月に『12th PRO 3-CUSHION TOURNAMENT Billiards Cafe GLANZ戦』で3年振り2度目のプロスリークッション公式戦での優勝だ。界は常に高いアベレージを保ち続けており、優勝がなかったのが不思議なほど。この1勝を機にさらに突き抜けた成績を残していくかもしれない。
田中潤、トップグループの1人となれるかは後半戦にかかる
さらに2月の『東京オープン』で準優勝を果たしている小林英明や、今年に入って3位タイ2度、準優勝1度と昨年から大きくジャンプアップした結果を残している田中潤がそれぞれ4位、5位となっている。
梅田竜二、後半戦の連戦連勝もあるかもしれない
もちろん、昨年の年間ランキング1位を獲得した梅田竜二も2月『ニッカオープン』を制しており、2年連続9度目の年間MVPに向けての巻き返しも十分ありうるだろう。
来週末は『ヤマニカップ』が開催
後半戦はビッグゲームが目白押しだ。まず来週末には『ヤマニカップ』、9月には福岡にて『JAPAN CUP』が開催される。この両トーナメントはスペインの至宝、ダニエル・サンチェスなど海外勢が毎年参戦する。こちらは海外選手の美技を堪能するとともに、国内勢の活躍に期待したいところ。そして11月の『アダムジャパン杯 第27回全日本プロスリークッション選手権大会』が今年の最終戦となるが、そこに向けてスリークッション戦線はさらに盛り上がっていくだろう。
肥田緒里恵は4度目の世界一へと向かう
また、8月には『女子世界スリークッション選手権大会』が韓国・九里にて開催される。こちらは『全日本女子スリークッション選手権大会』で2年連続15度目の優勝を果たした肥田緒里恵の出場が決まっている。ディフェンディングチャンピオンはオランダのテレーズ・クロペンハウアー。肥田は初めて日本からの流出を許したワールドタイトルの奪還、そして自身4度目の世界チャンピオンへと挑戦する。こちらも含めて、後半戦のJPBF選手達の戦いから目が離せない。