第15回全日本スヌーカー選手権大会(竹田杯)
18日(土)、『第15回全日本スヌーカー選手権』の決勝ラウンド1日目が、東京・神奈川・埼玉の会場を使用して行われた。この日のフォーマットは各会場ごとに4名1組のグループに分かれて戦うリーグ戦。1ゲームはベストオブ2(2フレームマッチ)となっていて、勝ち・引き分け・負けによって試合毎に得られる勝ち点が異なる(勝ち=2点、引き分け=1点、負け=0点)。
ビリヤード・ロサ会場、多くのギャラリーが特設シートで観戦
そして3試合を終えた時点で、最も勝ち点が多かった選手が翌日の決勝トーナメントに進むことができる。勝ち点が並んだ場合は、シックスレッド・スヌーカー(レッドの数を6つに減らしたスヌーカー)を1フレーム、リーグ戦の終了が19時を超えていた場合は、ブラックボール・ゲーム(ブラックを先に決めた選手が勝利するというゲーム)となっていた。
大井直幸はスヌーカーでもスゴかった
大井直幸、桑田哲也(ともにGroup1)、水下広之、福田豊(ともにGroup2)が振り分けられ、豪華なカードが組まれていたビリヤード・ロサ会場は、このブラックボール・ゲームによって2グループの決勝進出者が決まることになった。
調子が上がらないものの、決勝トーナメント行きを決めたのは桑田の地力の高さゆえ
注目の直接対決1試合目、水下vs福田の第1フレームは、序盤からの拮抗を終盤に抜け出した福田に軍配。しかし、第2フレームは水下がスタートから点数を稼いで行き、そのまま振り切る形で取り返し、試合ドロー決着となった。
水下、ブラックボール・ゲームで福田を抑えて勝ち上がり
その次のカードとして組まれていたのが大井vs桑田。第1フレームは大井が種目を度外視した脅威のシュート力で次々とボールを沈めて1フレームを獲得し、ギャラリーを沸かせる。しかし第2フレームは僅差で推移する中、桑田が終盤に点差を広げ、フレームを取り返し、こちらもドローで終了。
Group1は結局、大井と桑田が勝ち点5(ともに2勝1分け)で並び、決勝トーナメント進出者はプレーオフに託された。Group2は福田、水下と鈴木芳仁の三つ巴。最後の福田と鈴木の直接対決を福田が制し、勝ち点4で水下と並び(ともに1勝2分け)でこちらもプレーオフに突入した。
ジャパニーズドラゴン・福田豊、痛恨のインオフに泣く
どちらが勝ってもおかしくない、スリリングな前述のブラックボール・ゲーム1試合目、福田vs水下は福田の2ショット目が、不運にも手球のインオフ(スクラッチ)により水下が勝利を手にする。
水下、福田を苦しめる善戦が光った鈴木
大井vs桑田は、大井が初球からコーナーを直接狙いに行くも失敗。この残りはメンタルを試されるロングの1球となるが、これを桑田が渾身のショットでねじ込み、決勝日行きを決めた。
他会場では神箸渓心、長谷修次、松村浩史、神箸久貴、須藤圭一、栗本高雄が厳しい初日突破を果たした。そして本日はベスト8からの運命の1日が始まる。決勝会場はビリヤード・ロサ。東京近郊の方々は、ぜひ日本一が決まる瞬間を現場で見届けよう。
なお、今回の全日本選手権は、『独立行政法人日本スポーツ振興センター』(JSC:JAPAN SPORT COUNCIL)の助成事業である「平成28年度スポーツ振興助成活動」の対象スポーツ大会として開催されている。