全日本女子プロツアー第2戦
女王が女王らしく、トーナメントの主役を演じ切った
4月23日〜24日(土・日)の2日間に渡って埼玉県・所沢市の『バグース所沢店』を会場に開催された『全日本女子プロツアー第2戦』。昨年、2008年以来の未勝利でシーズンを終えた梶谷景美が、公式戦初のファイナル登場となった藤田知枝を7-4で下して、2014年9月の『東海レディースグランプリ』以来、およそ1年半振りの優勝を果たした。
会場となった『バグース所沢店』には大勢のギャラリーが詰めかけた
久しぶりの関東圏開催となった大会にはプロ・アマ合わせ54名が参戦し、さらに2日間を通して数多くのギャラリーが観戦に訪れた。両者が一体となった会場のボルテージは初日から2日目の決勝戦まで上昇を続け、これに呼応するかのように渾身のプレーを魅せた女子プロ達によって、最終日には数々のドラマが生み出された(大会フォトギャラリーは
コチラ)。
松元亜弥は公式戦初の入賞
プロ2年めで自身初の決勝トーナメントの舞台に立ったルーキーの
松元亜弥はベスト8進出を果たし、
元廣麗子はベスト16で
河原千尋を止め、勢いそのままに前戦でプロ公式戦初優勝を果たした
久保田知子を下して初の3位タイ入賞。
元廣麗子も自身の最高成績を挙げた
そして、惜しくも初優勝には届かなかったものの、決して折れることなく自身のプレーを貫いた藤田は準優勝を遂げた。彼女達がこの日に放った輝きは、厳しいトーナメントシーンで頂上を目指し、トップ勢に挑み続けるプロの懸命な姿をギャラリーに強く印象付けた。もちろん彼女達にとっても、今大会の経験は次戦以降への大きな財産となったに違いない。
会場の全ての注目が集まる中で堂々のプレーを魅せた藤田
大会のクライマックスを締めくくり、エンディングまできっちりと主役を演じ切ったのは梶谷。この日は4試合を通じて失点が僅かに6。女王が女王らしく戦った軌跡は、改めてギャラリーにトッププロの強さと存在感を示し、この日キューを交えた4名を含めた後輩プロ達には、優勝という結果とそれを可能にしたプレー以上に多くのものを語りかけていた。
梶谷のゲームボールが決まり、大会は大団円となった
その他にも、一日を通して運営とMCを担当した
中島美秀、ベスト16で
栗林美幸に敗れて以降、イベントMC、場内FMによる試合解説など、大会運営にフル回転した
野内麻聖美、同じく試合解説やペアマッチイベントに登場した多くの女子プロ達の全てが、キラリと光るキャストとして大会を作り上げ、その幕が閉じるまで、『バグース所沢店』は上質なトーナメント&イベント空間で在り続けた。
女子プロ達の戦いは次戦、大阪に舞台を移す。5月14日〜15日に開催される『大阪クイーンズオープン』では、さらに熱く華麗な競演でビリヤードファンを喜ばせてくれるに違いない。
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