4月16日(土)に大阪の『マグ・スミノエ』において、『第8期女流球聖戦 挑戦者決定戦が開催された。昨日にお伝えした通り、東日本代表は平口結貴、西日本代表は会場をホームとする妹尾恵子。この2人が交互ブレイクのナインボール、7ゲーム先取の3セット先取でゲームを行い、佐原弘子現女流球聖位への挑戦権を懸けて戦った。
結論から先に入ると、セットカウント1-1から平口が2セット連取を果たして、2年ぶり2度目の挑戦権を勝ち取った。今春に高校を卒業したばかりで今なお成長著しい平口に対して、妹尾は母親業をこなしつつ西日本代表の座を射止めた、女性アマチュア選手の鑑。熱心にボウラードに取り組み培った基本ショットは、試合のプレシャーを受けても崩れにくい型を確立していると窺えた。
第1セットは妹尾が初の舞台を前に僅かながら噛み合わない様子で、先に自分のペースで撞いた様子の平口が7-2で先行。続く第2セットは妹尾が攻勢に出て、5-2まで先行し、その後に平口の追い上げを許すもヒルヒルの激闘を制したのは妹尾で、試合は振り出しに戻った。
ゲームを動かしたのは第3セットで、互いに走りそうで走り切れない、そんな展開でゲームは4-4まで進行。地元大阪の仲間たちが力強く妹尾を励まし、北海道から訪れた平口応援団も要所で声をかけて平口の気を奮い立たせようとする。そして再びヒルヒルに突入して、最後は平口が渾身の取り切りを見せて王手をかけた。
地元、そしてホームの応援団も精一杯妹尾に声援を贈った
そして第4セットは流れが平口に向かった形で、妹尾も随所で安定感ある上手さを見せたが、ポイントにつながらず、ここは7-0で平口がゲームを決めた。終了後に両選手が清々しい表情で会話を交わしていたので、そのあたりは後日また尋ねてみたい。そして直後に佐原が訪れて前日練習を開始。ここで平口と笑顔でコミュニケーションを取り、ついでに記念撮影の一枚も手慣れたもの。
2年前の対戦を機に仲良くなり親交が深いこの二人。アマ不動の女王・佐原が4度目の防衛で5期目の女流球聖位を、そして対する平口は2年前のフルセット、フルゲームでの敗戦のリベンジを狙って、明日決戦の火花を散らせる。10時スタート。日本中のファンが注目する一戦、お見逃しなく。