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過去のニュース(2016年)

2016.03.22 トーナメント

決勝は男女で中国vs英国! 陳思明と石漢青が優勝

第2回チャイニーズエイトボール世界選手権

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女子優勝者・陳思明


3月13日(日)より、中国玉山県で開幕したチャイニーズエイトボール(以下、C8)を種目とした『第2回チャイニーズエイトボール世界選手権』が20日(日)、開催国の石漢青(男子)、陳思明(女子)の優勝で幕を下ろした。日本人選手では曽根恭子が唯一予選を突破し、ステージ1に挑戦していたが、「負けー負け」で大会を後にすることとなり、今年の日本勢の戦いはここで終了となった。

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男子優勝者・石漢青


男子ステージ1は中国内のC8プレイヤーによる『中国男子』と外国人をはじめとするそれ以外のプレイヤーの『海外男子』に分かれてトーナメントを戦う(例えば、中国のスーパースター・丁俊晖はこの場合は海外男子に含まれる)。注目の海外男子では、ジャッド・トランプ(イギリス)vsトーステン・ホーマン(ドイツ。6-9でホーマンの勝利)、上述の丁vsニール・ロバートソン(スヌーカー/オーストラリア。6-9でロバートソン勝利)など、各テーブルでキュースポーツ界のビッグネームが激突。

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会場の玉山一中体育館


ステージ2進出者の名前を見渡すと、スヌーカーやイングリッシュ8をプレーするイギリス人選手とポケットの中国、台湾勢が多く勝ち上がった印象。女子ステージ1の海外女子はキム・ガヨン(韓国)、周婕妤(台湾)など、ポケットの世界的有名どころが、最終ステージへ進む権利を獲得した。

ステージ2は中国勢vs海外勢となるが、緒戦からやはりC8の場数のある中国勢が優位に立ち、多くの海外勢を敗退に追い込んだ。しかし、そこに屈せず、2名のイギリス人がセミファイナルまでたどり着く。カードはダレン・アプルトンvs石漢青(中国)、マイケル・ヒルvs李博(中国)。アプルトンがここで敗れるも、C8初挑戦のヒルは勝ち上がり、ファイナルも再びイギリスvs中国というカードに。日本では馴染みのない選手だが、実はこのヒル、イングリッシュ8の世界チャンピオン。

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ケリー・フィッシャーや男子のマイケル・ヒルら英国人プレイヤーもC8は強い


試合は一進一退の攻防で、終始大きな差がつくことはなく20-20のヒルヒルとなったが、石が昨年奪われた優勝トロフィーを開催国に取り戻した。女子でも中国人選手が優勢の中、一人勝ち上がったケリー・フィッシャーがファイナルで陳思明(中国)と激突。試合中盤までの接戦から抜け出した陳が、そのまま勢いに乗って17-11で逃げ切った。

男女ともにファイナルを戦ったのは、スヌーカーやイングリッシュ8、またはこのC8を撞き込んだプレイヤーで、上位を見渡してもスヌーカー系のテーブルの特徴を掴んだプレイヤーが多い。いずれも、日本にはあまり浸透していない競技だけに、今後もこの種目の大会に参戦する日本人選手は苦戦を強いられるだろう。テーブルが国内に普及しない限り、なかなかプレーしてみる機会に巡り会えそうもないが、果たして、この種目は世界におけるトレンドとなっていくのだろうか。

写真提供/Alison Chang、福田豊