2016関西オープン閉幕
開幕戦を制したのは土方隼斗と河原千尋
先週に男女それぞれ告知記事を出していた『関西オープン』が昨日終了した。男子ファイナルのカードは土方隼斗VS大井直幸で、女子は河原千尋VS栗林美幸。告知記事をご覧いただいた方は、このそれぞれのカードが本命中の本命とも言うべきくらいに、過去のデータ予想に合致したものであったことに気付かれたことだろう。
決勝会場となった大阪市の『玉出ビリヤードACE』
まず男子の部を簡単に振り返ると、初日で16名まで絞り込んだ次点で海外選手はゼロに。そして決勝日は国内のトップランカーたちが勢揃い。そんな中で土方はベスト8で
竹中寛を、準決勝では
稲川雄一を仕留めて、オープン戦では優勝した2014年の本大会以来、実に2年ぶりとなる決勝戦進出を果たした。
男子準優勝は大井直幸
対する大井は
津堅翔、
羅立文を下して昨年の北陸オープン以来4か月ぶりのファイナルへ。花の40期生の中でもツートップとして並び立つ土方と大井のファイナル決戦は初で、先日の記事に書いた通り、この関西オープンは土方の方が相性は良い。
試合は土方が5-0とダッシュを決め、さらに7-1まで差を広げた。だが大井がワンチャンスから取り切り2連マスを出して、陽気なムードで7-4まで詰め寄る。ここで再び出番を得た土方は「次にミスをしたら(スコアで)並ばれると思った」という緊迫した場面で、華麗なジャンプショットを交えてゴールまで駆け抜けた。土方はプロ通算21勝、関西オープンは3勝目。
好スタートを切った土方隼斗
女子の部は、河原が女子高生戦士・平口結貴、そして
藤田知枝を倒して決勝へ進むと、対するのは、
谷山和子、アマチュアの和泉早衣子を連破した栗林。この2人が決勝戦で対戦するのは、8度目で、ここまで河原が5勝と勝ち越している。栗林のブレイクで始まった試合は、五分の気配で中盤に突入。ここで栗林のシュートミスから河原が主導権を握って、3年連続日本一の貫録を示す優勝を飾り自身プロ通算26勝目を数えた。
女子準優勝は栗林美幸
「チャイニーズ8をプレーしたことで、入れる撞き方というかシュートの技術が上がった」ことを勝因の一つに挙げた土方。それは大舞台に強いハヤトが戻ってきたような印象だった。特にファイナルの両者の内容の良さについては、浪江隆JPBA理事長も「日本のレベルは確実に上がっています」と目を細めたほどのもの。
盤石の戦いで大会連覇も達成した河原千尋
また「だいたい自分の思ったことができたと思います」とコメントしたのは河原。間もなく発売されるCUE'S3月号(2月4日発売)に彼女のインタビューが掲載されているので、今の河原が見る景色と想いを感じとっていただきたい。なお、土方と河原が揃って優勝したのは、2013年のジャパンオープン、東海グランプリに続いて3度目となる。
なお2日間の写真はコチラへ(
大会初日、
大会2日目)。
男女ファイナルは
CBNTで配信予定なので、そちらもご期待ください。
Akira TAKATA