Jerry Mcworter LIve @ Rooster Northside
LIve @ Rooster Northside
昨年に続き、今年も日本(今年は東京のみ)でライブツアーを行った『Mcwoter Cues』の製作者、ジェリー・マクウォーター氏。編集部は12月2日(水)、4日(金)、5日(土)のツアー・スケジュールの内、2日の『Rooster Northside』(荻窪)で開催された今回のツアー初日に当たるライブにお邪魔した(昨年のライブの様子は'15年3月号に掲載)。
見せてもらった『Mcworter Cues』最新作の4本
開演前に、今回アメリカから持参した最新作の4本を見せてもらったが、どれも甲乙付けがたい作品であり、芸術品としての美しさを感じさせるとともに、"プレイヤーとしての格"を上げてくれそうな存在感を放っていた。プレイアビリティにも定評のあるメーカーではあるが、球が入る・入らないは言わずもがな、自己責任であることをお忘れなく。
バンドメンバーとしても活躍した『U.K.Corporation』の大原秀夫氏
キューディーラーとしてマクウォーター氏とはビジネスパートナーであり、今回のツアーではバンドメンバー(ベース)でもある『U.K.Corporation』の大原秀夫氏(カスタムキュー・コレクターとしても知られる)曰く、「こうしたOne of a kind(唯一の一本)を選ぶ時、キューについて詳しくなるほど、購入判断の材料として色んな要素を検討してしまうと思いますが、何よりもファースト・インプレッションを大事にしてほしい。私はよく、そうアドバイスします」とのこと。本記事読者の方々へ、今後の参考のために。
会場にはリペアの依頼のため、青森から訪れた大学生もいた
基本的に、この日のマクウォーター氏はドラマー、ミュージシャンモード。しかし、マクウォーター氏に直接キューリペアの依頼をするために、ライブ会場まで青森からわざわざ上京してきた大学生の白川智崇さんに応対する場面では、スイッチが切り替わった。キューメーカーとして、ビジネスマンとしての顔を覗かせる。依頼した白川さんは、製作者本人にリペアをお願いできたのだから、わざわざ遠方から足を運んだ甲斐があったといった様子。翌日の大学の授業のため、始発の新幹線で再び帰路に付いたそうだ。
編集部は今年もマクウォーター氏の音楽に酔いしれた
やがて会場のライトが暗転し、ライブが始まると、軽快なドラミングと「聴かせる美声」で観客を引き込んでいく。オールドロックンロール、カントリー&ブルーズのテイストが融合した古き良きアメリカンサウンドに、編集部も含め多くの来場者は酔いしれる。マクウォーター氏のバンド『Hot Roux』が発表した新しいアルバム『Stranger's Blues』から、いくつかの曲も披露してくれた。
通訳を交えマクウォーター氏が、来場者の質問(ドラムについて)に答える
ライブの他に、マクウォーター氏本人の希望もあってドラムクリニックも開講。来場のお客さんからの技術的な質問(ドラムの!)に、バンドメンバー・今野もとい氏(ギター・右)の通訳を交えてアドバイスが送られる。「Very very good question!」(とても良い質問ですね)と、"池上彰スタイル"でさまざまな技術的な問いかけに実演で答えていき、こちらも好評だった様子。
ジャン夫人を連れての来日は今回が初めてだったそうだ
ちなみに今回のツアーは、ジャン夫人も連れての来日。ジャンさんは、元WPBA(米国の女子プロリーグ)のプレイヤーであり、某有名誌のモデルを務めたこともあるという人物だそうだ。写真では伝わらないが、2日の会場は、マクウォーター氏が愛妻を気遣っての「室内禁煙」という分煙スタイルのライブだった(マクウォーター氏自身も非喫煙者)、という妻想いのナイスガイ・エピソードも付け加えておきたい。
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