FLEXSCHE Cup 2015
左から3位・栗林達、優勝・羅立文。右から3位・大井直幸、準優勝・竹中寛。中央は大会タイトルスポンサーの(株)フレクシェの浦野幹夫代表取締役社長とそのご子息
ランキングトップ8がそのままベスト8に揃った『フレクシェカップ』。12月6日(日)の午後6時、数多の買い物客・観光客が行き交う『クイーンズスクエア横浜』にて大会は決勝戦、クライマックスを迎えていた。
会場のクイーンズスクエアは四方から様子が見えるイベントスペース
ビリヤードテーブルが設置された吹き抜けのイベントスペース『クイーンズスクエア』では日本ビリヤード界のトッププロ2名がキューを交え、それをビリヤードファンやふと立ち寄った家族連れなどがぐるりと取り囲み、食い入るように見つめていた。
竹中寛は土方と大井を破っての決勝進出だった
一方の大きなアクションで観客の目を惹きつけるプロは竹中寛。『侍-SAMURAI-』の文字を背中に背負い、その通りの雰囲気を漂わせるJPBA(日本プロポケットビリヤード連盟)2015年ランキング4位のプレイヤー。この日はベスト8で日本が世界に誇るビリヤード界の若武者・土方隼斗、準決勝で今年のランキング1位プレイヤーである大井直幸をともに8-7という1点差のゲームの末に破ってのファイナル進出だ。流れがあり、ビッグショットも炸裂させ、まさに絶好調の様子。
羅、ディフェンディングチャンピオンの貫禄を見せた
もう一方のプレイヤーは2015年ランキング2位の羅立文(ロー・リーウェン)。今年の『アジア選手権』で優勝を果たしている。台湾から日本へとやってきて、今は横浜を拠点にする地元プレイヤーで、一昨年の本大会を制しているディフェンディングチャンピオンでもある。羅は06年のドーハアジア大会金メダリストの川端聡、国内最大のオープン戦である『ジャパンオープン』で今年準優勝を果たしている栗林達をそれぞれ8-5、8-4で下しており、チャンピオンの貫禄を漂わせるプレーを見せる。連覇を懸けて臨む決勝戦となった。
10ゲーム先取でのナインボール、交互ブレイクというフォーマットのファイナル。チャンピオンが序盤から展開を掴んで一気に先行していく。9-1で迎えた第11ゲーム、羅のブレイクはパーフェクト。そして、難所も細やかな技術でさらりと切り抜けて9番、ゲームボールまで辿り着いた。
羅立文の強さが際立つファイナルであった
そしてそれをしっかりとコーナーポケットへと沈め、羅はクイーンズスクエアで多くの観客が見守る中で3度、雄叫びを上げた。連覇を成し遂げた羅は表彰式で、喜びを語るとともにスポンサー、大会運営関係者、ギャラリー、そして家族への感謝の気持ちを述べ、最高に華やかな大舞台で笑顔を弾けさせた。
2日間に渡って有田秀彰、野内麻聖美の両プロは試合以外で大活躍
また、試合の合間にはイベントが開催され、有田秀彰、井上浩平、田中雅明、塙圭介らも登場。大会MCを務めた野内麻聖美も2日間に渡って大活躍だった。その他、準備から当日まで大会のために尽力したスタッフ達の姿も忘れてはならない。
華やかに開催されたこの2日間、非常に多くの「ビリヤードプレイヤー以外」の人々がビリヤードテーブル、そしてトッププロ達の華麗な美技を目にしたに違いない。子供が父親に「やってみたい!」と、夫婦が「この後ビリヤード場行こうか」と、話す声が何度聞こえただろうか。「ビリヤード」の魅力を伝えるという大会の大きな目的はきっと十分に達成されたはずだ。トッププロが揃った華やかな舞台。また次回、このような大会が開かれることが楽しみでならない。
CUE'S Facebookページアルバム「FLEXCHE Cup 2015 【Day1】」、「FLEXSCHE Cup 2015【Day2】」