第13回シルバースターカップ
大会ベスト4。左から3位タイ・村松勇志(大阪・マグスミノエ)、優勝・西川剛司(兵庫・マンガの広場)、準優勝・吉田和正(大阪・マグスミノエ)、3位タイ・久保誠幸(大阪・DENO)
11月28日〜29日(土・日)に大阪の『玉出ビリヤードACE』(予選は『マグ・スミノエ』併用)において、『第13回全国シルバースターカップ』が開催された。この大会はB級以下の選手を対象としたJAPAの公式戦で、今年は近年で最多となる210名の参加者を迎えて熱戦が繰り広げられた。
決勝会場となった『玉出ビリヤードACE』
フォーマットはナインボール5ゲーム(予選敗者側は4ゲーム)先取。出場選手のレベルは『3球くらいを続けて入れることがある』という人から、『マスワリが珍しくない』という人までまちまち。ただし、結果は上手な人が必ず勝つという訳でもなく、プレーをする人も見ている人もドキドキするゲームが多かった。
また今大会にはジュニア(U19)のプレイヤーも4名が参戦し、試合の待ち時間には近い世代のプレイヤーが仲良く談笑するシーンも見受けられ、会場に爽やかな風を吹かせていた。もちろん出場者の中には、彼(彼女)たちの親より上の世代も少なくなく、ビリヤードならではの年齢層の幅広さも示した。
3位タイの村松は出場者中最年少の小学6年生
試合は初日で54人(予選は27組から各2名を残した)まで絞り、決勝日はシングル・イリミネーションのノックアウトステージに。そして準決勝へ進んだのは、枠順に西川剛司(兵庫・マンガの広場)、村松勇志(大阪・マグスミノエ)、久保誠幸(大阪・DENO)、吉田和正(大阪・マグスミノエ)の4名。村松は出場者中最年少の小学6年生。ここで西川と吉田が揃ってハイレベルなプレーを披露して決勝へ駒を進めた。
そしてファイナルは吉田が1点を先取した後、緊張からか両者に少しミスが見られるも、先にペースを戻した西川が5連取を決めて大きなタイトルを手中に収めた。予選も勝者側から残った西川は、実に2日間で9連勝している。なお2人はともにアラフォー世代で、ブランクの後に復帰した点も共通。西川は「めちゃめちゃ嬉しいです」、吉田は「サッカーの試合に行っている小3の息子と『ベスト8に入る』と約束をしてきたので果たせてよかった」と、揃って笑顔で会場を後にした。
ビリヤード復活組の西川、ブランクを取り戻しての嬉しい優勝
「最近、40代を中心にカムバック組の方のエントリーが増えています」とは、大島知幸JAPA事務長が大会前に発したコメント。ファイナリスト2人もまたブランクを経ての復帰組。ビリヤードに限らず万物に周期はあるが、そろそろ風向きが変わってきたと感じているという声は、今回の会場でもちらほら聞く機会があった。
この大会を最後にA級へ転向する選手、まだまだB級でがんばるという選手、誰もがビリヤードをもっと楽しんでいただきたい! そう願いながら爽やかな気持ちで会場を後にした(大会の様子は
コチラでご覧いただけます)。
Akira TAKATA