今週末は西日本GP最終戦in京都!
会場は京都府京都市の『サンク』
今週末の日曜日。10月18日に京都市の『サンク』(予選は他複数店舗併用)において、『西日本グランプリ第4戦』が開催される。この西GPは東日本グランプリと比べるとやや試合数は少ないものの、今年を含む直近5年(2011年〜)で22度開催されている。今日はその5年分のデータ(ベスト16以降)をもとに、今週末の見所を探っていきたい。
4月の第2戦、5月の第3戦で優勝しており、今戦で3連勝がかかる大井直幸
まず優勝候補筆頭は前戦優勝でベスト16シードで出場する大井直幸。先日の『北陸オープン』でも2年連続5度目の優勝を飾っており、また西GPでは2011年以来となるグランプリ3連勝を狙う位置にいる。では、大井が優勝する確率はどのくらいだろう? その数字を示す前に、大井が負けた試合を拾ってデータを示してみたい。
過去5年全22開催中、海外戦との日程重複で大井が不参加となったのが3回。つまり19回出場し、ベスト16へ進出しなかったのは0回。その19回中ベスト16で敗退したのが2回。さらにベスト8での敗退も2回。ここで整理すると、大井が西GPで"準決勝へ進出しない確率"は21%しかない。そして準決勝敗退が4度。すると、大井が西GPで"決勝戦へ進出しない確率"が42%と算出される。イコール、決勝戦へ進む確率が58%。まさかここまでだとは。
優勝回数で大井の次点に付けるのが川端聡
そんな大井の独占マーケット。対抗として目されるのは、川端聡(集計期間中優勝5回)や田中雅明(同2回)で、その後ろには竹中寛、神箸久貴、北谷好宏、柴田裕介が各1度ずつ優勝。これらを合計すると、大井の11勝と並ぶ計算だ。また、大井の8度の敗戦から見えてくるデータも興味深い。大井にもっとも土をつけたのは川端が3回で、他は田中、竹中、青木亮二、吉岡正登、柴田が1回ずつ。川端はその3回とも優勝につなげていて、大井を倒した者がそのまま頂点へ登り詰める確率も8分の6(75%)と、際立った数字が残されている。
先月に東海を制したばかりの田中も注目の対抗馬
そして過去5年間の西GP(ベスト16〜)で10勝以上している選手はジャスト10人。その中で勝率5割を超える勝ち越し組は5人。神箸が12勝10敗(0.5455)で5位、田中が22勝17敗(0.5641)で4位、竹中が27勝17敗(0.6136)で3位となっている。あくまで、決勝トーナメントに位置付けられる、ベスト16以降の舞台での戦績だ。そして2位に付けるのがやはり川端であっぱれの42勝14敗(0.7500)。そして1位の大井は54勝8敗(0.8710)となっている。この数字から大井と川端の突出度が見て取れる。
最後にもう一度整理しよう。ベスト16以降の対戦勝率が8割7分をマークし、決勝戦へ進む確率が58%で、11回進出したファイナルの戦績は11勝0敗。つまり優勝確率58%。これが2011年〜2015年の西GPで大井が叩き出した数字で、文字通り驚異的。なお、ベスト16以降の戦績で、勝ち数のフィルターをかけなければ、単発でよい戦績を残したプレイヤーの名が混じってくる。代表的なところでは松尾武司の3勝1敗(0.7500)や石田達廣の5勝3敗(0.6250)といったところで、こうした選手もマークしておきたい。また、河原千尋の1勝1敗(0.5000)も今後のデータがどう変化するのか、また女子プロの出場が増えた場合に、起こるであろう様々なドラマにも注目しておこう。
2015西GP最終戦は10月18日(日)。京都で大井が記録を伸ばすのか、川端、田中、竹中らが「待った」をかけるのか。どのような結果であれ、数字は必ず動く。そして、日々トレーニングに励んでいるまだ陽の目を見ていないプロもまた、必ず努力は数字に反映されてゆく。大井や川端と同じフィールドで闘う覚悟と決意を持ったなら、ベスト16入りはマスト。そこからの勝率がプロとして真価が問われる。そう捉えて間違いないだろう。
データベース参考:ビリヤードウォーカー(ビリヲカ)
Akira TAKATA