WEB CUE'Sトップ > 過去のニュース(2015年) > プロの矜持を披露する舞台

過去のニュース(2015年)

2015.10.02 トーナメント

プロの矜持を披露する舞台

第29回北陸オープンは明日開幕

hokuriku02_pos.jpg


来年には30回大会を迎える北陸オープン。過去28度の歴代優勝者を見ても、誰一人"番狂わせ"的な要素が見当たらない、真の実力者達が名を刻んできたトーナメントだ。ちなみに最多優勝は高橋邦彦の5回で、それを1勝差で追うのが大井直幸。その大井は過去5年の北陸では、優勝3回、準優勝1回、5位タイ1回。そんな驚異的な強さを示している。

ppu_ooi_final.jpg

昨年は大井直幸がファイナルで羅立文を下して3度目の北陸制覇

そんな北陸オープンの歴史の中で、不思議と優勝がないプロが何人かいる。2006年アジア大会金メダリストの川端聡や、2011年ナインボール世界王者である赤狩山幸男、2010年ワールドプールマスターズ準優勝の栗林達や、オープン戦を獲り尽くした土方隼斗もまだ不思議と北陸制覇は遂げていない。とはいえ、この4名は揃ってファイナル進出経験はあるので、その点はさすがと言うべきだろうが。

gpe5_kuri.jpg

遠征帰りの栗林達も地元北陸で大会初優勝を狙う


またジャパンオープンをはじめほとんどのオープン戦において、アマチュア選手の優勝というのが過去に1度くらいはあるものだが、北陸はプロがその牙城を守り続けている。フィリピンの選手が4度、台湾の選手が2度(柯秉逸が2連覇を達成)優勝した以外は、常にJPBAの一線級で活躍するプロが優勝を果たしてきた。この舞台はプロの矜持を示す舞台だと表現してもよいだろう。

ppu_nouchi_main.jpg

女子ナインボールでは野内麻聖美が曽根恭子を下して「G2」タイトルを初獲得

一方、来年で20度目の開催となる女子もまた、トッププロが共演してきた歴史を持つ。そして梶谷景美が男子の高橋と同様、2度の2連覇を含む5度の優勝を誇り、こちらは独走体勢となっている。また2010年から2013年の4年間にわたって台湾レディースが北陸タイトルを独占リレーしたが、昨年は台湾勢を自らの手で止めた野内麻聖美曽根恭子の2人がファイナルを戦って5年ぶりのタイトル奪還に成功した。

augustcbnt_kawahara_th.jpg

河原千尋はジャパンオープン以来となる優勝を狙う

この北陸オープンを前に、国内ランキングレースでは、大井直幸と河原千尋がそれぞれ頭ひとつ抜け出した状況にいる。しかし、この北陸で優勝ポイントを稼いでおけば、全日本選手権の結果次第で逆転首位に立ちうるプレイヤーは少なくない。女子の場合は今月末に『九州レディースオープン』が3年ぶりに開かれることが決まっており、さらに大きく順位が入れ替わる可能性を有している。

hokuriku_hall_th.jpg

女子予選、男女決勝の舞台は『グランドホテル白山』特設会場

最後にもう一度。この大会は真の実力者達が歴代優勝者に名を刻んできた大会。そこに名を残すべく日本中からプロたちが集まる至高のトーナメントが北陸オープンだ。プロの矜持、しかと見届けていただきたい。

Akira TAKATA