爽やかな秋晴れとなった9月22日、東京・新大久保の『ビリヤード 小林』で、『3Cジャパンカップ』の大会初日が行われた。30点先取のシングルトーナメントで競う本大会、出場48名のうち、日本勢は40名、韓国が7名。残る一人は、「スペインの至宝」、ディフェンディングチャンピオンのD・サンチェス(スペイン)だ。
昨年度覇者のダニエル・サンチェス(写真は昨年大会のもの)
)の出番はない。それでもギャラリーが多かったのは、韓国の精鋭たちのプレーを楽しみにしていた人が多かったからかもしれない。残念ながら、第23回・24回本大会覇者の金京律は今年急逝してしまい、もうその姿を見ることが叶わないが、韓国エースの趙在浩(第18回、20回覇者)を始め、辛大權(第15回、16回覇者)、黄得熙(2002年アジア大会金メダリスト)といった役者が揃っていた。
やはり白眉は趙のプレー。シャープなストロークから放たれる、正確無比で柔らかくも「効いた」ショットは絶品の一言。プレーリズムも淀みなく軽やかで早いため、気付けばあっという間に2試合が終わっていたという印象だった。2アベ以上をキープしてベスト16進出を決めている。他、辛や黄、李忠馥といった韓国トップたちも、日本のコンディションに素早く対応しながら勝ち上がって行く。
も金炯坤に当て勝って、共にベスト16へ。まだベスト32が終わってないところが4カードあるが、そこは全て日本人対決なので、2日目のベスト16の内訳は、日本10・韓国5・スペイン1に決定している。片側の山に、サンチェス、趙、梅田といった各国のトップが固まっていることもあって、2日目も早い時間から盛り上がりそうだ。
本大会では、2006年の第17大会の甲斐譲ニ以降、日本人のチャンピオンは生まれていない。近年どの試合でも2アベ前後で撞いているサンチェスと趙を倒すのは容易ではないが、「ジャパン」の名を冠するタイトルだけに、日本勢の発奮を大いに期待したいところだ。