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過去のニュース(2015年)

2015.08.16 トーナメント

「把握できないスケール」2015NTC開幕

APA National Team Championship

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世界最大のビリヤード大会であるNTCがラスベガスにて開催中!!


東京羽田からロス・アンゼルスへ行き、そこでアメリカ国内線に乗り換えてラスベガスへ。時差は日本からマイナス16時間。湿度が低いとはいえ、日中は気温が40度を上回る灼熱の地。そして24時間眠らない街。そこへJPAの日本代表チームとともに特派員が到着したのが、これを書いている今から40時間前くらい。たぶん、の域だが。

今回はラスベガスの『ウエストゲート・ラスベガス・カジノ&リゾート』で開催されている『APA National Team Championship』(NTC)の帯同取材で訪れている。ご存知APAの日本支部であるJPA。その予選を勝ち抜いて派遣されるチームは3つで、ナインボール代表の2チームと同じ便で現地入りしている。エイトボールのチームは試合日程上、2日後に合流する予定だ。

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『ウエストゲート・ラスベガス・カジノ&リゾート』


まず、初めて会場を訪れた感想を率直に記すと『規模がつかめない』というもの。会場が設けられたホテルに宿泊しているが、その移動距離は長く『外の暑さに触れなくていい』ありがたさは感じるものの、決して気軽に行き来する気にはならない。何せメイン会場だけでも端から端までだと「体育館よりグラウンドに例えた方が似た広さではなないか?」と感じるほどで、他の2会場を横切ってから会場入りするので、どのくらい歩いているのかは把握しかねる状況だ。

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会場内はところ狭しと人とバーテーブルが並んでいる


また人もとにかく多い。全360台と言われる特設設置台(バーテーブル=7フィート)が全て稼働して、テーブルの周辺(特にチーム戦)は人が大勢集まっていて、それでもホテルのカジノやカフェにはキューを担いだ人やビリヤードのTシャツを着た人がウロウロしていて、何より客室と会場を結ぶルートは常時プレイヤーで溢れかえっている。もちろん他のホテルに宿泊している人の方が数的には多く、そもそも、どのくらいの人が部屋から出てきているのかを知る術も持たない。

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ここに見えるのも会場の一部分に過ぎない(写真提供:JPA)


信頼できる筋のアナウンスでは、総勢で1万数千人のプレイヤーがチーム戦や個人戦に参加すると聞いたが、正直それもピンとこない。「エイトボールが始まると、もっと人であふれかえる」と教えられたものの、これ以上ビリヤード人が集う状況も想像できないでいる。ただ、スケールだけでなく、華やかで参加者を満足させる特別感も漂っていて、日本からの参加者の声で「まだ参加していないけど、もう『また来たい』と思っている」という秀逸な形容を拝借してここにお伝えすることとしたい。

もちろん、この規模を伝える写真を撮ろうと試みたが、どれも『ほんの一部』に過ぎない。JPAを通じて今話題のドローンを用いて撮影したという会場の俯瞰画像を得ることに成功したが、この写真に写っているのでも全体の半分にも満たない。チーム戦を目的としていない会場は待機スペース分の分だけテーブル密度が高くなり、絵的にはその方が伝わりやすいかもしれない。

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日本代表チーム『KING MID』


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日本代表チーム『We Love Billiards in Kyoto』


そして試合の方はナインボールのチーム戦が昨日から始まり、日本代表の2チームは『KING MID』(神奈川・Mid Night)は初日から負けなしで、『We Love Billiards in Kyoto』(京都・Y's)は初戦を落としたものの、今日行われた敗者側の試合で2連勝を遂げて『KING』と同じステージ(揃ってベスト128)までたどり着いた。正直、日本はレベルが高いと感じる要素が多々あり、7フィートのテーブルに慣れれば、ここでの優勝も現実的なものであると確信した。
※その後『We Love Billiards in Kyoto』は65位タイで終了。『KING MID』はベスト32で奮闘中

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『KING MID』が奮闘中!


このチーム戦以外にも、別会場では『Mini Mania』と呼ばれる個人戦(ペアマッチなども)がスキルレベルを様々な区切り方をして朝から夜までずっと開催されており、また『レディースエイトボール』など日本からは出場していない団体戦も多く開かれているので、日本から代表が3チームという要素からはまったく計ることができないスケールのものとなっている。各メーカーのブースにはデモンストレーションや試し撞き用のテーブルが置かれていたり、はたまたキューが当たるクジを売って歩いていたり。ちなみに日本のカムイタップも広いブースを出してたくさんの人を集めていた。

開会式や先ほどイベント会場に到着した人気プロ、ジャネット・リーの様子などは明日以降のレポートや10月発売のCUE'S誌面でお届けする予定。

現地の写真はfacebookに日ごとアルバムを作成して紹介してゆく予定なので、ぜひそちらもご覧いただければ幸いです。

Akira TAKATA