第28回ジャパンオープン・ファイナル
現在のフィリピンを代表する強豪の1人、カルロ・ビアドは強かった。WPAランキング4位は伊達じゃない。決勝では、日本のトッププロ・栗林達を序盤から突き放し一気に6-0と優位に立つ。9ゲーム先取における6ゲームのリードは、かなりのアドバンテージと言っていい。
それでも終盤に差し掛かったころに多少の綻びも出て、栗林にも反撃のチャンスが無かった訳ではない。だが、それに乗じて点を返すことはあっても、連続して加点することができず。栗林はビハインドを2点縮めるに留まった。
ビアド、勝利の瞬間!!
栗林にはチャンス自体が少なかった。それだけビアドがマスワリを繰り出していたということ。今回参戦はなかったエフレン・レイズや、ベスト8で敗退したフランシスコ・ブスタマンテに次ぐ世代は脅威だということをまざまざ示された。これからもフィリピンは、日本の選手達が乗り越えなければならない壁となり続ける。
控えめなガッツポーズを決める河原
河原千尋vs曽根恭子の日本人対決となった女子決勝は、河原が序盤に走り4-1でリード。しかし、曽根も意地を見せて6-4まで追い上げる。プロキャリアの長い曽根だが、実は優勝が1度もなかった。過去にファイナルは2度戦っているがいずれもそこで敗れている。だからこそ3度目の正直と行きたいところだった。
優勝者へ送られる副賞の豪華なネックレスを受け取った
だが、それを河原は許さず。7-4で迎えた第12ゲーム、慎重に取り切りを進め、最終的にマスワリで締め括って小さくガッツポーズを決める。これにより河原は2年ぶりの2度目の優勝を達成することになった。
来年は日本人選手がトロフィーを掲げることはできるだろうか!?
今年のジャパンオープンには、『株式会社 AKI INTERNATIONAL』のグループ企業の『(株)ジュエリー秋』より女子には60万円相当のネックレス、男子には30万円相当のブレスレットが優勝副賞として贈呈された。
今年のジャパンオープンは日本人選手が海外勢と対等に渡り合ったこともあり、最後まで観客の盛り上がりが高い位置をキープしたまま幕を閉じた大会だったように感じる。まだまだ今年の大会は残されているが、来年のジャパンオープンが楽しみだ。