第26回レディースオープンスリークッショントーナメント
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東内那津未が約1年振りとなる優勝
真夏を思わせる猛暑となった7月12日(日)、東京『ビリヤード小林』にて、『第26回レディースオープンスリークッショントーナメント』が開催された。参戦したのはJPBFプロ5名とアマ18名の計23名。持ち点の半分を上がり点とするハンデ戦(プロは全員15点・アマは4点~11点)で、ダブル・イリミネーションの予選を経て、8名によるシングルトーナメントでタイトルを争った。
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会場となった東京・新大久保の『ビリヤード小林』
ショートゲームのハンデ戦ゆえ、展開は実にスリリングでアップセットも起こりやすい。元世界チャンピオンの
肥田緒里恵は初戦で敗者ゾーンに回り、「負け-負け」こそ回避したが、深尾典子アマ(MARS)に討たれて脱落してしまった。深尾選手は先日の『アダムエメラルドカップ』のファイナルでも肥田緒里恵を倒して初優勝を飾るなど、進境著しい期待の若手アマ。今回は決勝シングルには残れなかったが、思い切りの良いストロークを武器に、今後上位常連として定着する可能性は高い。
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3位タイ・肥田一美
ベスト8の顔ぶれはプロ4・アマ4となり、再抽選の結果、偶然にもきっちり全カードプロアマ対決となった。そこから4強に進んだのは、
肥田一美、
東内那津未、
西本優子という3名のプロと、
林奈美子を倒して勝ち上がってきた植木真樹子アマ(Kobby's)。そのセミ・ファイナル、一方のカードで、東内那津未が16キュー・15-5で肥田一美に勝利。もう一方は、植木選手が10キュー・7-8で西本を破り、見事にファイナル進出を果たした。
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3位タイ・西本優子
東内vs植木選手というプロアマ対決になったファイナル。プロを3タテしての優勝も見えていた植木選手だが、ここで当たりが止まってしまい波に乗れず。その間に着々と加点し、主導権を握った東内が、16キュー・15-2で植木選手を退けてプロの面目を保った(大会のトーナメント表はコチラ【
PDFファイル】。
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準優勝・植木真樹子
東内は昨年の『アダムエメラルドカップ』以来、約1年ぶりの優勝。落ち着きある立ち居振る舞いと正確なプレーは、さすがは2012年世界チャンピオンといったところ。「ハンデ戦でもありますし、今日は楽しもうという気持ちで撞きました。最後の方は集中できてそこそこ撞けたと思います」(東内)。東内の次の試合は、8月2日の『ビリヤードアカデミーZ レディース3Cオープン』、そして、10月に予定されている『全日本レディース3C選手権』だ。
大会ベスト8。左から5位タイ・林奈美子(JPBF)、里村いずみ(Kobby's)、3位タイ・西本、優勝・東内、準優勝・植木、3位タイ・肥田一美、5位タイ・大西敬子(WIND)、5位タイ・萩原みゆき(REVE)
余談となるが、今週末にはニューヨークの『キャロムカフェ』で、3回目となる『USBAウーマンズトーナメント』が開催される。これは、『レディース3C世界選手権』(隔年開催)の非開催年に行われている、世界女子3Cのトップトーナメント。今年、日本からは肥田一美、肥田緒里恵、林奈美子という3名のプロと、小林諒子アマ(Kobby's)が参戦予定だ。昨年、遂に世界チャンピオンとなったT・クロンペンハウアーを始めとして、世界選手権でお馴染みの強豪が多数出場するとのことなので、日本勢の健闘と上位進出に期待したい。
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