23rd Super Billiards Expo in Oaks, Pennsylvania
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エキスポリポート最終回の第4弾は『キュー編』!
【SBEはキュー売買のパラダイス】
4日間にわたる『スーパービリヤードエキスポ』(以下SBE)の会場内で最も数が多いビリヤード用品といえば、キュー。SBEにおける販売数ではTシャツに負けるが、取引金額では間違いなくNo.1だ。在庫処分の格安キューから、普段見ることすら稀なヴィンテージキューまで、数千本の中から一本を選ぶのは楽しくもあり、大変でもある。
数多のキューの中から自分の一本を探せるのがこのSBEだ
【キューをどこで買うか?】
会場内で、キューを販売しているのはキューメーカー、ディーラー、サプライヤー、リペアのブース。稀にそれ以外のブースでも、売りキューを密かに持っていることもある。また、個人間の売買も盛んで、海外から来たと分かるや否や「こんなキューがあるんだけれど、買わないか?」と声をかけられることは珍しくない。
当然、展示キューの入れ替わりも発生する。1時間前にあったキューが突然無くなることもあれば、昨日までなかったキューが前触れもなく出現することもある。欲しいキューがあれば、会場内をくまなくチェックし、もし見つけたら価格交渉の上、早めに購入するのがコツだ。
今年のピープルズ・チョイス受賞者。左からペシャウアー、トンキン、ディヴィニー
【最新作で競うキューコンテスト】
カスタムキューに興味があれば、多くの有名なキューメーカーが会員となっている団体『アメリカン・キューメーカーズ・アソシエーション』(以下ACA)が主催する「ピープルズ・チョイス賞」投票のブースに必ず足を止めることになるだろう。SBEでブースを持ったACA会員メーカーが、投票対象となるキューを一本ずつ出品し、来場者投票により1位~3位を決めるイベントだ。
今年は1位がジョー・ペシャウアー、2位がピート・トンキン、3位がパット・ディヴィニーとなった。ペシャウアーの『レガリア』と名付けられたキューは、ダイヤモンドを含む1272ピースのインレイ、値段は3万ドル(約360万円)という高級モデルだ。
1位を獲得した『レガリア』
この投票に対する参加キューメーカー間の温度差があるため、受賞者が毎年あまり変わらないのが難点だが、各メーカーの高級モデルや最新作を一度に見られる絶好のチャンス。カスタムキュー好き要注目イベントなのだ。
ブースでキューメーカーと話しながら、間近に見てキューを探せる。写真は台湾のゼン・カスタムキュー
【キューメーカーに会える!】
今年のSBEでは、アメリカだけでなく台湾、ドイツ、そして日本のキューメーカーが参加している。また、ブースを構えずに、友人や顧客に会うため来場するキューメーカーも多い。一般入場者が、世界各国のキューメーカーに会って直接話ができる貴重なチャンス。さまざまなキューメーカーに質問をぶつけ、気に入った一本を選び、直接キューを手渡してもらえるのだ。
2本のキューの正体は!? 本誌にて要チェック!
ここでは一つ一つのメーカーを紹介するスペースがないが、ディヴィニーカスタムキューやトンキン・カスタムキュー、ゼン・カスタムキューをはじめ、今が旬な7人のキューメーカーを6月4日(木)に発売した本誌『CUE'S7月号』の『カスタムキュー最前線! in USA』の中でピックアップしている。日本ではまだあまり知られていない個性的なメーカーばかり。キュー好きの読者はそちらもチェックしてほしい。
K.Kagomiya