第51回全日本都道府県ポケットビリヤード選手権大会
決勝で兵庫を下した徳島チームが今年の栄冠を勝ち取った
昨日から和歌山市の『ビッグホエール』特設会場で開催されていた『第51回都道府県対抗PB選手権大会』は、予定通りのスケジュールを消化して幕を降ろした。ファイナルは徳島県チームと兵庫県チームという鳴門海峡を挟んだ隣県対決となり、接戦を制したのは徳島県だった。徳島のファイナル進出は2006年以来2度目で四国チームの優勝は2005年の香川以来。
2日間の激闘、参加全チームが最高の戦いを繰り広げた
今年は1人11試合を消化したグループリーグ。その全スケジュールを終えてリーグ通過を果たしたのは、ブロック順に兵庫、徳島、神奈川A、青森。そして主将による抽選の結果、兵庫vs神奈川と徳島vs青森という準決勝のカードとなった。ここまでの戦績では神奈川が頭1つ出す数字で強さを示してきた。
4位・青森チーム
しかし決勝シングルに入った時点で予選の数字は完全にリセットし、5人vs5人で3勝以上したチームが勝ちとなる。ここで兵庫と徳島がそれぞれ3勝2敗で決勝進出を決めた。その後に神奈川と青森で行われた3位決定戦では4勝をあげた神奈川が3位に、敗れた青森は4位につけてフィニッシュした。
3位・神奈川Aチーム
準優勝だった兵庫は19年ぶり4度目の決勝戦進出で、悲願の日本一に向けてチームがひとつにまとまって臨んだ決勝戦だった。例年そうだが、準決勝以降は全選手が全身全霊、魂のぶつかり合いに対して勝利の女神がどちらに微笑むのか。約300人が見守る中で、そんなスリリングでドラマティックなゲームが展開される。結果、今年は徳島チームのひたむきさが上回った格好に。
決勝戦は全選手が見守る中で戦われた
「どのチームが勝ってもおかしくない」。全国的にレベルが拮抗する時代が訪れて、こう言われるようになって久しい本大会。しかし、その中で「来年こそは」と強化を計ってきた強豪チームも多い。そういったチームと比較すると、徳島チームの下馬評は高くなかったといえる。
準優勝・兵庫チーム
「本当に運がよかったと思います。そして、(番手などの)作成がうまくハマりました。また初出場の選手が決勝戦までの13戦で11勝という大活躍だったり、初日に苦しんだ選手が2日目に4連勝したりと、個人とチームが上手く噛み合った結果です」。とは、表彰式後の徳島チームのメンバー談。
まさに「ワン・フォア・オール、オール・フォア・ワン」。閉会式を終えて、参加者たちは晴れやかな表情で地元へと帰途についた。笑顔も涙もすべては未来へつながる値千金の経験値。そしてより強くなったライバルたちとの再戦を楽しみにして。
Akira TAKATA