西日本グランプリ第2戦
4月26日(日)に大阪の『マグスミノエ』で開催された『西日本グランプリ第2戦』。先の記事で記した通り、名字がT、K、Oの3つのイニシャルでこれまで西GPタイトルをほぼ独占している。昨日の試合結果についてもイニシャルを交えながら報告をさせていただきたい。
紅一点・河原千尋が男子プロらを倒し5位タイの躍進!
まずベスト8に進出を果たしたのは、枠順に田中雅明、利川章雲、川端聡、黒田佑介アマ、鳥井孝義アマ、河原千尋、竹中寛、大井直幸というメンバーとなった。そう、Tが4人、Kが3人、Oが1人。まずこの時点で河原がグランプリ史上初となる女性参加者でベスト8入りという新記録を樹立。この日の河原は男子プロ3人を倒しており、女子トップ選手が持つポテンシャルの高さをひとつ形にして示すこととなった(鳥井に3-7で敗れて5位タイフィニッシュ)。
そして準決勝はT(利川)、K(川端)、T(鳥井)、O(大井)。いずれも中盤まで競り合うゲームとなったが、ゲームの後半を駆け抜けた川端と大井が決勝進出を決めた。川端と大井はともに西GP通算10勝で、田中(12勝)に次ぐ2位タイ同士。同シリーズでは過去に7度の直接対決を経験していて、大井が4勝、川端が3勝と競り合う状況。
死闘の末に惜敗した川端。GPW優勝回数も大井にリードを許すことに
その最多勝の田中がタイムキーパーを務めたファイナルは、2人揃ってワールドクラスの技の応酬に。ともに攻守のジャッジが明確で、アグレッシブな要素を存分に組み込んだ爽快なゲームを披露しながら、先行する川端を大井が捉えて逆転リーチ。しかし川端もワンチャンスから主導権を握ると離さずしっかり追いついてフルゲームに突入。最後の川端のブレイクはまさに"ダイナマイト"炸裂のパワーヒット。しかしノーインに。
ベストアマは鳥井選手
ラストゲームも互いの覚悟の表われなのか、スピーディーかつ強気なショットを見せ、最後は大井が4-10コンビを決めてゲームセット。これで西日本グランプリのタイトルレースは田中12勝、大井11勝、川端10勝という状況となった。しかし大井は田中、川端と比べると参戦数は半分以下だからあっぱれの一言。さらに大井は「腰痛からの復帰勝利」と位置づけられた昨秋の西GP第4戦から、出場した公式戦8大会中、優勝5回、準優勝2回という驚異的な数字も残している。
8日間でプロ公式戦2勝。大井、今シーズン早くもトップギアへ
今後も西GPではTKOの三大勢力が火花を散らせてゆくことだろう。もちろん、次なる勢力の台頭も待たれる。もちろんイニシャルなんて血液型と同様「データというよりただの偶然」かもしれない。だが、昨年の日本ランキングトップ10を見ると、たったの10人であるにも関わらず、イニシャル数は8種類にも及んでいる。
そして昨日のベスト16にはTKO以外のイニシャルの選手は7名いたのだが、すべて初戦で姿を消している。結果論でしかないのでこちらは本当に意味を持たないと承知しつつも、7名の選手が全員そろって敗れる確率は0.8%。その7名のイニシャルの内訳は、Yが4人とM、S、Iが各1名。第4の勢力候補筆頭としてチームYを押さえておきたい。
Akira TAKATA