2015 AMWAY eSpring International Women 9-Ball Championship
アジア女子の春のビッグイベントとして定着した『アムウェイカップ』(正式大会名は『AMWAY eSpring International Women 9-Ball Championship』)も、2006年にオープン戦になってから早10年が経つ。鳴り物入りでスタートしても数年はおろかわずか一回で終わってしまうビリヤードイベントが多い中、ビッグスポンサーを固定した上での安定開催は本当に素晴らしい。洗練された大会運営と共に、台湾協会の尽力には自然と頭が下がる思いだ。
アムウェイにはアジアを中心として世界中からトップ女子が集う
今年は本戦シード32名の中に
河原千尋、
梶谷景美、
夕川景子の3名が選出された。中でも昨年ベスト8という好成績を残して自力でシードを勝ち取った河原には今年も期待がかかる。ちなみに昨年は地元の
周婕妤(台湾)が連覇を目指した
ケリー・フィッシャー(イギリス)を決勝で倒し、大会3勝目を挙げている。
本戦シードの3名。左から夕川景子、梶谷景美、河原千尋
本戦に先立ち、6日から三日間ステージ1が行われた。日本からは小西さみあ、森田由佳里、二人のアマチュアを含む計13名が参戦。大量の台湾若手が参戦するなど、例年厳しいことには定評があるステージ1。今年は二日目に小西が決定戦まで進むも、柳信美に敗れて通過ならず。二日を終えて日本勢の通過ゼロ......。
4年振りにステージ1を突破した曽根恭子
しかし、今年は三日目に神風が吹いた。4つの決定戦のうち、3つに日本勢が勝ち上がったのだ。そこで凄まじい集中力を発揮したのが
曽根恭子だ。曽根は台湾若手の李凧容を相手に「自分でも試合では初めて」という5連続マスワリスタートで圧倒。見事に4年ぶりとなるステージ1通過を決めた。それに触発されたかのように2度目のステージ1チャレンジの
久保田知子、今年初参戦の
藤田知枝も奮闘。最終日に日本勢が3名同時に通過するという快挙達成だ。
アムウエイ初参戦の藤田知枝(写真右)。ステージ2初戦では蔡佩真と対戦
日本勢が大挙6名出場することになったステージ2は今日9日にスタート。幸いなことに6名全員が別の組に入っての戦いとなった。1組各5名のグループラウンドは、各組3位までに入れば決勝トーナメントに出場できる。午前中から熱戦が繰り広げられる中、藤田知枝の初戦はなんとTVテーブル。藤田は極限のプレッシャーに耐えながら台湾トップの
蔡佩真を相手に健闘したものの、2-7で敗れてしまった。だが、この経験は必ずや次に生きてくることだろう。
久保田知子は2度目のアムウエイ挑戦で見事本戦に勝ち上がった
グループラウンドは9日・10日の二日間行われ、11日からはトップ24によるシングル戦となる。日本選手の健闘に期待したい。
On the hill!