『第14回ジャパンオープン』
決勝トーナメントに出場した12名(写真提供/JSA)
11月16日(日)、東京都荒川区にある『スヌーカークラブ』にて、『第14回ジャパンオープン』(スヌーカー)の決勝トーナメントが行われ、ファイナルで水下広之選手(JPBA)を下した福田豊選手が9度目の優勝を果たした。12名で争われた決勝シングルトーナメントはベスト12とベスト8までが、ベストオブ3(2フレーム[ゲーム]先取)、準決勝と決勝の3試合がベストオブ5(3フレーム[ゲーム]先取)で争われた。
3位タイ・栗本高雄選手
同日のベスト12では、中村哲選手、神箸渓心選手、笹田敦史選手、松村浩史選手が勝利、ここから初戦を免除されたシードの福田選手、水下選手、栗本高雄選手、長谷修次選手といった実力者が参戦。全日本選手権の決勝カードが実現した水下選手vs神箸選手の試合は、スコアこそ2-0(69-39, 58-36)と1フレームも水下選手が許さずに勝敗が決したが、神箸選手は5月の対戦時よりも格段に成長しており、ワンサイドゲームとなることを許さなかった。
3位タイ・長谷選手
栗本選手vs笹田選手の試合は2-1(58-57, 16-63, 64-52)で栗本選手が勝利したが、その行方は最後の最後まで予断を許さない一進一退の攻防で、笹田選手の惜しまれるミスをチャンスに繋げた栗本に軍配が上がった。
準優勝・水下選手
そして準決勝は福田選手vs長谷選手、水下選手vs栗本選手。この両カードは色合いが全く異なる試合展開となる。前者は3-1(79-60, 60-18, 22-53, 72-56)で勝利した福田選手が持ち前のアタッキングな姿勢を打ち出して推移したことで、ハイテンポな攻防の末に決着を見た。
優勝・福田選手
一方、後者は栗本選手のセーフティを絡めた堅実なゲーム展開を水下選手が攻略するか、術中にはまってしまうのかで各フレームの勝敗が分かれた。やがて水下選手、栗本選手の順に2フレームずつを分け合い迎えた最終フレーム、縺れた展開から水下がブレイク(連続得点)でリードを広げ、3-2(66-47, 78-22, 9-62, 11-55, 63-22)で長時間に渡る攻防を制す。
福田選手はジャパンオープン2桁優勝に王手
決勝はこれまでに8度の優勝を誇る福田選手対、これまでに一度も直接対決で福田選手に勝利したことがないという水下選手。水下には直前の長期戦の疲れによる影響もあったか、ブレイクがあまり続かない。それを尻目に福田選手が持ち前のスピーディーでアタッキングな試合運びで54点のブレイク(大会ハイエストブレイク)にも成功。水下に1フレームも与えることなく3-0(85-15, 70-25, 60-44)で勝利し、この結果福田選手はジャパンオープン2桁優勝に王手をかけた。