第5回東北プロフェッショナルオープン
優勝の赤狩山は、今年も大会前に東北の2店舗を巡りチャリティ活動も行った
2011年ナインボール世界チャンピオンの赤狩山幸男が、再び仙台の地で輝いた。28日(日)、宮城県仙台市の『プールウェブ』で、『第5回東北プロフェッショナルオープン』の決勝トーナメント(※予選は近隣の各ビリヤード場も併用)が行われ、赤狩山が2012年の第3回大会以来2度目の優勝を飾った。
決勝会場となった宮城県仙台市の『プールウェブ』
今年のフォーマットはテンボールの7ゲーム先取(昨年は決勝ラウンドが8ゲーム先取)。参加者は昨年の90名より更に増えて94名(うち、JPBAプロ18名)。ディフェンディングチャンピオンの
浦岡隆志はベスト32からの登場となったが、抽選の結果、初戦の相手がなんと今年のジャパンオープン覇者、
アントニオ・リニング(フィリピン)に。リードするリニングを猛然と追い掛けた浦岡だったが、反撃及ばず敗れてしまった。しかし、そのリニングは続くベスト16で地元・宮城のアマ、森康人に止められる。本大会で最も盛り上がった試合がこのリニングvs森戦だった。
地元宮城の森康人は今年のJOチャンプを撃破して5位タイに入賞
開催店『プールウェブ』所属のルーキープロ、
佐藤千晶は並み居る男子Aクラスアマ達を相手に堂々としたプレーで勝ち進み、ベスト8まで進出。そこで赤狩山に完敗を喫したが、「男子中心のこの規模の大会で、5位タイという結果は悪くはないと思います」と笑顔を見せた。
佐藤千晶は強豪男子の中で5位タイと大健闘
また、昨年はアマチュア勢が大いに躍進していたが、今年はベスト8に先述の森と早川浩之(山形)の2名が残ったのみ。この2名もベスト8でそれぞれ松村学、
菅原利幸という関東のプロに敗れた(大会ベストアマは早川が受賞)。
大会ベストアマとなった早川浩之
優勝した赤狩山はベスト32から、古畑邦彦アマ(宮城)、大井仁(JBPA・山形)、佐藤と連破していき、セミ・ファイナルではフィリピンのR・ガレゴと対戦。この試合はまさにワールドクラスの技の応酬。きっちりとここで難敵を仕留めた赤狩山は、続くファイナルの松村戦では、24時30分スタートというタフな試合に疲れの色を見せながらも、要所を締めて7-4で勝利した。
準優勝の松村学
今年も『がんばっぺ東北2014』と題して、東北の2店舗を巡った赤狩山(同じく関東のプロである
中島美秀も同行)にとって、大きな意味と充足感のある優勝となった。「チャリティ訪問ツアーを良い形で締めくくれましたね」(赤狩山)。
大会ベスト4。左から3位タイ・菅原、優勝・赤狩山、準優勝・松村、3位タイ・ガレゴ
今大会の実行委員長であり、東北ビリヤード連盟の常任理事である北谷一郎氏は、「関東のプロ達の協力もあり、今年はさらに前回よりも発展した形で開催できました。東北のビリヤード界でこのイベントが定着してきていることを感じています」と述べた。まだ未確定ではあるが、来年はJPBAプロランキングポイント対象試合としての開催を考慮に入れているとのこと。大きな楽しみが一つ増えそうだ。
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