2014 World Cup of Pool
大会も3日目を迎え、ベスト16の戦いがスタート
『World Cup of Pool』が開催されているポーツマスは風光明媚な港町。地元の人間に聞いたところ、気候も穏やかでとても住みやすい土地だという。しかし、ビリヤードをするにはあまり良い環境とは言えないようだ。市街中心地はおろか、半径20キロ圏内にまともなビリヤード場は存在しない。プレイヤー達も会場内に設置された練習テーブル2台で撞くしかない状況だ。
どこの先進国でも同じだが、インターネットの普及がいわゆる"店舗営業に"暗い影を投げかけている。イギリスと言えばパブ。そのパブにはプールテーブルがあった。しかし、そのパブですら店をたたむところが増えている。スヌーカーの母国イギリスにおいて、今、ポケットビリヤードはかなり危機的な状況にある。
大会3日目、序盤の3試合は盛り上がることなく終わってしまった。ドイツ 7-1 マレーシア、カナダ 7-1 マルタ、スイス 7-3 ベルギー。当初参加がアナウンスされていたベトナムとタイがキャンセルとなったが、代替出場したマルタとベルギーはそのチャンスを活かすことができなかった。
地元イングランドBはインドに辛勝
ベスト32の最終戦はイングランドB vs インド。インドチームのラジ・フンダルは第1回大会の時はロニー・オサリバンとコンビを組んでイングランドとして出場していた。戦力的にはイングランドBが上でも、かかるプレッシャーも大きい。イングランドBが2-5ビハインドからリーチをかけるも、ノーインからインドがヒルヒルに追いつく。最後のブレイクは......痛恨のイリーガル! ダリル・ピーチ&クリス・メリング、テンションマックスの中、8球を取り切った。これでベスト32が終了。アジア勢はフィリピンと中国だけが生き残った。
ベスト8一番乗りは、昨年優勝のフィリピン
アメリカはロシアを逆転で下してベスト8へ
3日目最終試合はアメリカ vs ロシア。普通に考えれば、アウェーになるのはロシアのはず。しかし、モスコーニカップの影響なのか、会場内のムードはロシア応援一色。そんな空気もあってかロシアは5-4リードまで善戦するも、最後は地力の違いでアメリカが勝利。シェーン・バン・ボーニング&アール・ストリックランド、ペアの習熟度はかなり高い。明日の大会4日目はベスト16戦6試合がおこなわれる。好カード目白押し、必見の1日だ(トーナメント表はこちら)。
On the hill!