2014 World Cup of Pool
会場中の視線が注がれるのはただ1点!
イギリス・ポーツマスにて開催中の『World Cup of Pool』で使用するテーブルはTVテーブル1台のみ。そのためベスト32からファイナルまでのの31試合全てを消化するのに6日間もかかってしまう。同じシングル・イリミネーションのベスト32でも、一日5回転で決勝日を終わらせてしまう国内試合とは時間の流れ方が全く違っている訳だ。1回戦は大会3日目まで続く。
大会2日目、まずポーランドがオーストラリアを7-4で倒してベスト16進出を果たす。ポーランドは一昨年の準優勝チーム。メンバーは同じ年のワールドプールマスターズ決勝を戦った、カロル・スコベルスキとマテウス・スニーガキだ。ここ数年で急激に力を付けたポーランド。ベスト16は12年決勝のリベンジマッチ、対フィンランドだ。
党金虎とワン・カンという若手コンビで臨んだ中国はチェコに大苦戦。しかし、チェコ5-3でのリード時からのブレイクスクラッチが、まさかチェコの最後の出番になろうとは。中国、取り切りからマスワリ3連発で一気に抜き去った。3度目の優勝は決して夢ではなさそうだ。
ワリード・マジドの活躍でカタールチームが台湾を相手に金星を上げた
今大会初の大波乱を起こしたのがカタール。カタールは今年の『男子ナインボール世界選手権』で9位タイに入ったワリード・マジドがチームを引っ張り、強敵台湾を撃破。張玉龍&許凱綸の初コンビで臨んだ台湾も、まさかカタールに負けるとは夢にも思っていなかっただろう。世界トップレベルとの実力差は確実に縮まっているのだ。
世界チャンピオンのニールス・フェイエンも出場
夜の部に入り、今年のナインボール世界チャンピオン、ニールス・フェイエン率いるオランダがスウェーデンに7-3で勝利。昨年惜しくも準優勝だったオランダ。今年こそはという強い意志を感じた試合ぶりだった。
アメリカからはアール・ストリックランドが登場!
続いてアメリカがクロアチアと対戦。アメリカはアール・ストリックランドが久々の登場。モスコーニカップで慣れていることもあって、シェーン・バン・ボーニングとの息もピタリと合い、7-2で快勝だ。アメリカの次はロシア戦。タラレバではあるが、やはり日米決戦が見たかった。
この日最後の試合は地元イングランドAとスペイン。ダレン・アプルトン&カール・ボーイズの世界チャンピオンコンビは優勝候補の一角ではあるが、デイビッド・アルケイドが頑張るスペインも侮れないチーム。試合は混戦になり、堅さの残るイングランドは5-6と先にリーチをかけられてしまう。しかし第12ラックのスペインブレイクは痛恨のイリーガル。イングランドの取り切りからヒルヒルになり、一度はオープンでスペインに回ったのだが、最後はアルケイドが4番をやってしまう。思い返せばインドネシア、日本も同様に取りきれば勝ちの最終ラックをミスしてアウト。ダブルス&30秒ショットクロックのプレッシャーが如何に強いかわかるというものだ。イングランドA、薄氷の勝利でベスト16へ。次はギリシャと対戦だ。大会3日目、25日はベスト32の残り4試合と、ベスト16の2試合が行われる。
On the hill!