藤間レポート APBUレフリー・コーチライセンス講座
テヘランでレフリー・コーチライセンス講座中の藤間一男氏
ドーハの世界選手権終了後、カタール連盟から2か月の休暇を得た私はこの休暇を利用して、ベトナム連盟からの要請を帰国直後の7月上旬に終えたあと、イラン連盟の要請を受けて今度はテヘランに飛んだ。3年ぶり5回目の訪問は8月23日から27日までの5日間である。イランはスポーツに関する対応が優れており、キュースポーツに対しても政府スポーツ局から関心を寄せられているので、このようなトレーニング講座を承認し開催することは当然の連盟の活動とみなしている。
イラン訪問には勿論ビザが必要。申請を日本ですると多くの書類を必要とし取得日数もかかるし料金も結構高い。しかし、ドーハでは申請書1枚のみの簡単な手続きで済み、翌日に発給されることから、帰国前にドーハのイラン大使館でビザを取得。料金も安かった。連盟に勤務するイラン人がすべて手伝ってくれてのことだった。
藤間氏の講座を受講した女性達
関西空港からカタール航空でドーハまで10時間半、ドーハからテヘランまで1時間半のフライトである。23日朝、11時テヘラン空港に到着し、イラン連盟の役員2人が迎えに来てくれた。顔なじみの2人だ。早速空港でイラン使用の携帯電話のSIMをカタールで使用している携帯に入れ替えて通話可能にする。日本もこのようなSIM制度があれば海外渡航が便利になるのに。
役員が宿泊ホテルはオリンピックホテルと言うから前回と同じかと思ったが、今回はオリンピックホテルの名前であったが、全然違った。アスリート達が合宿するようなロッジで、ホテルの機能を備えていない。これには参った。連盟の予算もあるだろうが、役員に遠慮せずホテルを変えてくれと頼んだ。早速あちらこちらを調べてくれて4星クラスのテヘラン・グランドホテルへ変更となった。これでやっと満足できる滞在になるだろう。連盟は申し訳なかったと謝罪していたが、私は彼らに感謝の意を述べた。
今回の講座にはイラン各地から30名が参加。7人の女性も参加した。各地の連盟から勉強しに来た者、ビリヤードクラブのオーナーやコーチ、イラン・ナショナルチームのレフリーやコーチも参加した。中には1000キロも離れた都市からの参加者もいたほど。大半は英語がわからないので連盟のコーチの通訳で私の英語をペルシア語に訳して説明してくれた。前半の2日半はレフリーライセンス申請者、後半2日半はコーチライセンス申請者を対象にして講義を行った。彼らは熱心に、真面目に講義を聞いてくれる。中には手こずるような質問もあり彼らの真剣さを感じた。
後編では、イランのビリヤード事情とテヘランの街並みについてお伝えする。