第15回マスターズ開催
マスターズの舞台となる高井田ビリヤード(大阪)
明日から大阪で開催される『第15回マスターズ』。この大会は現在アマチュアポケット界で6大タイトルの1つに数えられるビッグトーナメントですが、その開催を前に今日はSA級というクラスについて触れながら、明日から開催される本大会の見どころを紹介したいと思います。
SA級を「全国タイトルを獲った者」と定義すると、全国で三桁に及ぶ『強すぎるA級』が誕生することでしょう。試合にあまり出場しない選手、試合で上位入賞を重ねるもタイトルは未獲得の選手、など、様々な事情があるものの、そんなプレイヤーをA級の枠に留めてしまうことは、新たにA級に挑戦する人にとって大きな壁となりかねません。
第14回大会優勝の小川徳郎(神奈川)
例えばタイトルは獲っていなくても、準決勝に2度とか、ベスト8に3度とか、そのくらいの進出実績を持つ人は、まずSA級(の腕前がある)と捉えて間違いありません。また「名人戦でA級戦に進出したらSA」という声も少なからず聞く機会があります。さらに言わせていただきますと、日本のアマチュア選手の中には"SSA級"とか"SSSA級"という技量を持つ人がおられまして、それこそお店や地域では神様のような存在の選手ばかりが集う全国大会の中で一際の強さを発揮する、怪物級の猛者がおられる訳です。
このマスターズを例えにしますと、過去14大会で最多勝は持永隼史(現東京)の3度。続いて小川徳郎(神奈川)と西嶋大策(神奈川・現JPBA)の2回。なんと、この大会の半分は3人で制圧した計算となります。また、現球聖位で元名人、さらにはオープン戦優勝経験もある大坪和史(広島)は、本大会でも1度の優勝を含む最多の4度のファイナル進出実績があります。このように、マスターズはその名の通り、怪物級の猛者を浮き彫りにしてきた側面を持つ大会なのです。
第14回大会last4。左から3位タイ・持永隼史、優勝・小川徳郎、準優勝・吉岡保俊、3位タイ・島田隆嗣
そして先日、新名人位に就いた喜島安広(埼玉)。既に6大タイトル中、5つを手中に収めており、今週末に優勝を果たした場合、前人未到のグランドスラムを達成することとなります。その喜島に譲る形で名人位を返上することとなった和田敏幸も、アマ2冠に加えて今年の都道府県対抗MVPや過去には名古屋オープンでファイナルを戦うなど、やはりSがいくつも並ぶSA級として今大会にも挑みます。
誰が勝っても記録と記憶に残ることは間違いありません。そして全国から屈強なプレイヤーが集う中、その頂点を目指して闘う全ての出場者に敬意を抱きつつ、日頃のトレーニングの成果を遺憾なく発揮されることを願う次第です。日曜の決勝日には現地からfacebookでタイムリーな写真を、終了後にはレポートをお届けいたしますので、そちらもお楽しみいただければ有り難く存じます。
Akira TAKATA