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第54期名人位決定戦開催！

種目はローテーション。54期名人位決定戦は明日

名人位。それはアマチュアのポケットビリヤード界において、上手くて強くて、その上に勢いと体力まで兼ね備える、最強の勇者に与えられる称号。その歴史は半世紀以上に及び、ナインボールやテンボールが主流になった今もなお、全国の名だたるプレイヤーが憧れ、その座に就くことを夢に見て日々の練習に励んでいる。

ローテーション300点先取の5セット先取り。この名人位決定戦の長いフォーマットは、言い訳を挟む余地を微塵も残さない。最長の場合、ローテーションを45ラック撞くこととなる。創設から54年。当初の「最強は誰なのかを決めよう」というコンセプトが不変のものとして継承されている格好だ。

最強の名人に挑むのは、最強の挑戦者・喜島安広

今年の長い予選を勝ち抜いて挑戦権を獲得したのは、埼玉の喜島安広。彼の説明は今さら不要かもしれないが、今年の4月まで球聖位の座に就いていたことを始め、現存するアマチュア6大タイトル中、4つを手中に収めてきた生ける怪物だ。特に抜きん出た攻撃力は特筆すべき点で、早い段階で相手をKOに追い込む破壊力を有している。

迎え撃つのは天下無双の名人位・和田敏幸

一方、その挑戦を受ける和田敏幸現名人（愛知）は、ビリヤードという競技を熟知した超人的な巧者。総合力を備え、弟分の持永隼史から名人位を奪った2011年以降、計3期に渡って不動の絶対名人の地位を守り続けている。長い1日を戦う戦術にも長けており、今や牙城を崩す術が見当たらないほどの絶対要塞的な存在になりつつある。

そんな最強の2人が、9月7日（日）に和田のホームである愛知県西尾市の『プログレス』で激突する。島根県出身で学生時代に東北でビリヤードを覚えて、現在は愛知ローテーションクラブの主力として活躍中の和田。そして沖縄県出身で埼玉を拠点に旋風を起こしている喜島。これは日本中を巻き込んだ世紀の一戦になるといっても過言ではないだろう。

明日、このトロフィーを手にするプレイヤーはただ一人だ

ハイレベルな死闘となることは間違いない。そして、どんな展開のゲームになったとしても、必ず勝敗は決定し、この日に第54期名人位が確定する。カリスマ闘士2人の決戦は今週の日曜日。お見逃しなく。

Akira TAKATA