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過去のニュース(2014年)

2014.06.23 トーナメント

河原千尋がツアー2連覇で今期2勝目!

全日本女子プロツアー第2戦

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今大会ベスト16の面々

6月21、22日(土・日)に『セスパ東大宮店』(埼玉県上尾市)で『全日本女子プロツアー第2戦』が、大勢のギャラリーを迎えて盛大に開催された。準決勝の前にはファンサービスとして定着したペアマッチも催され、恒例となった野内麻聖美の軽妙な毒舌司会も披露して会場は爆笑の渦と化していた。

試合の方も整えられたコンディション、やや渋めのポケットも手伝って、プロらしい好ゲームが続出することとなった。中でも注目は河原千尋栗林美幸の動向。何せ今シーズンこれまでの3戦を栗林、河原、栗林と交互にタイトルを獲っている2人だ。

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今年は既に2勝の栗林

今回も準決勝に揃って進出を果たすと、運営を務めた中島美秀プロが4選手の意気込みを披露する中で「栗林さんと交互に勝っているので今回は私の番」と河原のコメントを紹介。同様に栗林や曽根恭子夕川景子も踏み込んだコメントを出し、あらためて上位陣のプロ意識の高さとタイトルへの執着を見せた格好となった。

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夕川は梶谷を破るもののファイナル進出には一歩及ばず

夕川はベスト8で梶谷景美を相手に締まったゲームを見せたが、準決勝の栗林戦では後半にチャンスを与えてしまい3位タイで終了。つい先日に吉祥寺で新店をオープンさせたばかりの曽根も、ホームでの開催とあって意気込みもコンディションへのアジャストも光るものを見せた。予選から無傷で勝ち上がると、決勝日も久保田知子山内公子を退けて準決勝へ。だが、河原との戦いは猛追でフルゲームまで追い付くも、あと一歩が惜しくも及ばず3位タイフィニッシュに。

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ホームでの戦いで3位タイの結果を残した曽根

こうして注目の2人が直接対決となったファイナル。河原と栗林の決勝カードは3年前の『全日本女子9ボールオープン』以来。その時は河原が栗林を下して大会2連覇を決めた。(翌年に大会3連覇を達成)だが、その年の秋に行われた『東海グランプリ』では栗林が準決勝で河原を下してそのまま戴冠。さらに昨秋の全日本選手権では産後で復帰して間もない栗林を相手に河原がベスト16の回転で勝利を収めファイナルまで進んだ。こうしてみるだけでも、この2人のハイレベルなライバル関係が色濃く浮かび上がってくる。

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全日本女子ツアー、2戦連続優勝の河原

そんな2人の決勝競演は、河原が4-1と序盤を掌握し、そのアドバンテージを守り切る形で優勝を決めた。(スコアは7-4)「次(ジャパンオープン)は私の番」と栗林が言えば、河原は「連勝して交互タイトルを止めたい」と輪番制に終止符を打つ姿勢を見せる。もちろん2人がタイトルを独占する状況を阻止しようと強く思っているプロは多いに違いない。

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左から3位タイ・夕川、優勝・河原、準優勝・栗林、3位タイ・曽根

現在台湾で練習を行っている河原は、「試合中に迷いがなく、新しい感覚を覚えた」と、強国で過ごす日々に着実な手ごたえを感じている様子。今日の便で台湾に戻り、再び練習を再開する。過去4年で3度の日本一に輝いた河原が、その地力を加速して増していることは間違いない。既に影響を受けてトレーニングに一層励む女子プロも出てきている。熱く紅く燃え上がる日本女子。次の決戦は7月のジャパンオープンだ。

Akira TAKATA