第71回全日本スリークッション選手権大会
10年ぶり、4度目の偉業は圧巻の一言
7日間に及ぶ戦いはついに最終日を迎え『霞が関ビルディングプラザホール』特設会場には、大会期間中で最多と思える人が駆け付け、朝から会場は熱気で包まれていた。
ベスト8に進出した選手のうち、7名が優勝経験者、もう1人は未勝利とは言え、その実力は折り紙付きの田名部徳之。そんな戦い方を知り尽くした選手達の最後の戦いが始まった。
田名部は終盤の強さが際立っていた
準決勝、田名部はベスト8で梅田竜二にチャンスを与えない勝ち方をして波に乗る島田暁夫に、一時10点差を付けられながらも1モアタイ(39-39)の捲りで決勝進出を手にした。ベスト16での森雄介戦といい、追い詰められてからの集中力は群を抜いているように見える。
強い・負けない、それが新井達雄
そして反対側から上がってきたのが新井達雄。鈴木剛、森陽一郎の2人と、タフな試合を繰り広げながらも確実に決勝に駒を進める。新井の戦いぶりは「強い」、「負けない」という強烈な印象を観客に与えていた。
そして、迎えた決勝。9点ランを織り交ぜつつ、差を広げていった新井が、2004年以来、10年ぶりの全日本制覇を成し遂げた。
新井を見ていて感じること。それは精神力の強さだと、話を聞く人みなが口をそろえる。勝つために戦う、その意思が徹底されているのであろう。「それがプロの見本だ」という人もいた。
来賓・ファンに埋め尽くされた中で行われたファイナル
なお、次号のキューズでも大会のレポートに加え、新井の勝利者インタビューを届けるのでぜひそちらの方もチェックしていただきたい。
そして、明日からはいよいよ『全日本女子スリークッション選手権大会』がスタート。今大会にも出場していた肥田緒里恵、林奈美子も参戦する。場所は同じく『霞が関ビルディングプラザホール』特設会場だ。スリークッションの熱い戦いはまだまだ終わらない。
Kohei OHKI