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過去のニュース(2014年)

2014.04.22 プレイヤー

初の全国オープンタイトル奪取。挫けない意志を持ち続けた男。

Player Pick up 浦岡隆志

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浦岡隆志、北海道で初のオープン戦優勝

北海道オープンの決勝戦。先行していた照屋勝司浦岡隆志が5-5と追い付いた頃、メディア席では筆者を含めた数名が浦岡の戦績を辿り、一様に首を捻っていた。浦岡が勝った場合、プロ公式戦での優勝が2009年(『GPE-6』)以来約5年ぶりになるというその期間の長さに。そして、今まで全国オープン戦のタイトルを手にしたことがなかったという事実に。プロ歴約16年。2007年にはインドアゲームズ日本代表になり、2009年にはGPE年間MVPも獲得している浦岡。不思議なことに全国オープンタイトルには縁がなかった。

この日浦岡は、ランキングで自分の上に位置する羅立文大井直幸土方隼斗というトップランカー達をそれぞれベスト16、8、準決勝で倒した。特に羅戦と土方戦は、劣勢から最後の最後でワンチャンスをものにして逆転勝ちを収め、『JRタワー・パセオ』特設会場をヒートアップさせるには最高の、そして対戦相手を悔しがらせるには絶好のパフォーマンスを披露した。決勝の照屋戦も2-5ビハインドから7点連取での逆転勝利だった。

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決勝、照屋戦のバンキング

「どの試合もツキがありましたから」と謙虚に述べた浦岡。もっと言葉を引き出したくて、「しかし、巡ってきた好機はきっちりものにしましたね?」と水を向ける。浦岡は、「そうだったと思います。諦めることだけはありませんでしたし、逆転してからも気を抜くことはしませんでした」と穏やかに首を縦に振った。

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決して気を抜くこともなく高い集中力で勝利を手にした

北の大地での奮闘を、地元・神奈川のビリヤードアマチュア選手達の声援が後押しした(※今年は例年以上に多くの神奈川選手が参戦していた)。1試合終えるごとに仲間と笑顔でハイタッチ。4回目、歓喜のハイタッチは長く続いた。浦岡は「応援は本当に嬉しかったですね。皆の前で勝てて良かったですし、感謝しています」と微笑んだ。

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表彰式前には笑顔もこぼれる

昨夏、浦岡はランキング対象試合ではないが、『東北プロフェッショナルオープン』で優勝を果たしている。大会の規模こそ違えど、そこで筆者が見た光景は今大会のそれと重なるものが多い。

例えば、中盤以降のミスの少なさ、競り合いでの粘り強さ、ストロークの安定感、ショット選択の確かさ、球質の重さ......そして何より、的球を睨み付けるかのようなあの必死の形相。挫けない意志を宿した強い視線。それを丸一日に渡って持続させた気力のスタミナも、オープン戦初優勝の勝因と言えるのではないだろうか。まとめると、この日の浦岡はこれからまだまだオープン戦を獲るだろうと思わせるのに十分な、プレーの確かさと気持ちのブレなさを見せてくれた。

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神奈川の仲間の声援を力にした

「嬉しい。とにかく嬉しい」

眉間からしわを消した浦岡は、表彰式後しばらくはその言葉だけを繰り返していた。

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